2011年4月2日

メールでロープ 15

姿見の前に両膝をついてへたり込んでいた私は、意を決してヨロヨロと立ち上がりました。
ベッドの前に戻り、まだ使っていないたくさんのお道具を眺めていると、さらなる快楽への欲求がムクムクと全身に滾ってきます。
さっきあれほど強烈な快感に酔い痴れたのに、私のいやらしいからだはどこまでも貪欲に、より激しい刺激を欲して疼き始めます。

ごく薄ゴム手袋を両手に嵌めてみます。
ゴム風船よりも薄そうな、以前、高校のお友達からこっそり見せてもらったコンドームくらいの薄さの、弾力のある皮膜に私の両手が包まれました。
そこはかとなく香るケミカルなゴムの非日常的な匂い。
両手に感じている小さな拘束感。
その手袋をした途端に、私の手が誰か他の人の手になったみたいな感じがしました。

汗とよだれでシットリと濡れている首筋からおっぱいのふもとへと手をすべらせます。
素手だったら手のひらに感じるはずの、液体に濡れる感覚が手のひらに伝わってこないのがなんか不思議。
一方では、肌をまさぐるゴムのヌメっとした愛撫も、今まで未体験の、何て言うか、されたことは無いけれど医療プレイチックな感触で、私の中では、幼い頃にしたお医者さんごっこの甘酸っぱさが甦り、官能が昂ぶってきています。

そのまま右のおっぱいを右手に包んでやんわり揉みしだいてみます。
「んんーっ」
さわっている手にも、さわられているおっぱいにも、自分でいつもさわっているのとは違う、なんだかもどかしい感触を受けて斬新。
自分の意思で動かしている手なのに、さわって伝わってくる感覚がゴム手袋のおかげでいつもより鈍く感じるからでしょうか?
手のほうは、他人のおっぱいを弄っているような感じになり、おっぱいのほうは、他人の手でさわられているような感じ。

このゴム手袋もなんだかクセになりそう・・・
私の両手だけがSになって、それ以外のMな心とからだを苛める算段を練り始めていました。

薄いゴム越しの右人差し指で、丸くて平べったい容器に入ったスースーする塗り薬を指先に一山、掬い取ります。
そ、それをどうするつもりなの・・・
私の両手以外は、すっかりマゾになって怯えています。
早くもツンツンに背伸びしている左乳首の先っちょに塊のままチョコンとつけます。
「んっ!」
最初はなんでもないのですが、ジワジワとくすぐったいようなスースーする刺激が乳首を包んでいきます。
「うぅーっ」
同じように右にも。

このお薬の場合でも、ダイレクトにいったん指につけてからだと、指についた瞬間にお薬の粘度や肌につく感触、温度、刺激の度合いなどの情報が脳に伝わってしまうので、その後に乳首につけるときのドキドキ感は、あらかじめ知っている分だけ、どうしても薄まってしまいます。
でも、ゴム手袋をしていると、感覚が鈍くなっているゴムの指でお薬を掬い取ったときにわかるのは粘度くらいですから、それを乳首につけるときのドキドキ感、ワクワク感が増大していました。

両方の乳首がお薬の刺激でジンジンジンジンしてきました。
両手は後ろに組んで、自分のからだをさわっちゃダメよ!
Sな両手の持ち主が私に命令します。
「んーっ、んーっ」
もはや、口中の唾液をたっぷり吸い込んでグショグショな手ぬぐい猿轡から垂れ始めているよだれが、ダラダラと両方のおっぱいをすべり落ちていきます。
お薬がくれるジンジンの上を熱いよだれがヌルヌルと肌を這って愛撫してくれています。
でも、おあずけを食らった乳首は、もっと強い刺激を求めて、自己主張のための精一杯な背伸びをやめません。
私は、後ろ手の休めの姿勢でモジモジ身悶えながら、ベッドの上のナワトビに手を伸ばしたくて仕方ありませんでした。

ふいにお部屋の電気が一段と暗くなりました。
流していたDVDが終わって、テレビが暗くなったからでした。
もう2時間くらい過ぎちゃったんだ。
そうするとそろそろ夜中の12時頃かな?
まだ全然眠くはないけれど、あんまりゆっくりもしていられないかな?

暗くなったと言っても、真っ暗闇になったわけではなくて、スモールライト一つ分くらいの薄暗がり。
新しいDVDはかけずに、このまま続行することにしました。

迷わずナワトビを手に取りました。
量販店で買ったえっちな形のグリップのほうです。
ナワは少し太めの白いビニール、握りやすい黒いグリップは、女性のからだのようななめらかなカーブの凹凸が三段ついています。

いよいよ夢にまで見たナワトビオナニー。
ベッドの上に並べていたお道具を一まとめにしてバスタオルに包み、枕元に置きました。
掛け布団と毛布は足側のほうにたたみ、ベッドの中央にスペースを作って、ベッド縁に腰掛けました。
本当は、ベッドに伸び伸びと寝転んでやりたかったのですが、汗やなにやらでベトベトになったからだでシーツ全体を汚したくなかったので、ベッド縁に座って、いざとなったら背中だけベッドに倒せば仰向けにはなれるような姿勢でやることにしました。

まず、ナワトビのナワを両手で幅40センチくらいの長さにして胸の前に持ちピンと張ってから、ツンと屹立した両方の乳首の上に当て、乳首だけ上下に弾くようにそのナワを動かしてみます。
「んっ、んっ、んっ、んっ!」
ビニールのナワが両方の乳首の上を擦り、乳首が下を向いた後にナワが通過して乳首がプルンと起き上がり、今度はナワが下から乳首を擦って乳首も上を向き、ヒモが通過して乳首はまたプルルンと揺れ、揺れが収まる間もなく再び上からナワが・・・
そのくりかえし。
私の両手はナワをしっかり張って握ったまま、胸の前で素早く激しく小刻みに上下していました。
「んっ、んっ、んっ、んっ!」
その上下と同じリズムで、私の喉の奥からくぐもったヨガリ声が洩れます。
なんて気持ちいい・・・

最初は乳首の先にだけ当たるようにしていたのですが、熱中するに連れて、おっぱいの先っちょ全体、乳暈のほうまで擦るようにすると、もっと気持ちいいことがわかりました。
それも、わざと乱暴におっぱいを叩くみたいに弾みをつけてやるんです。
パチンパチンて小さく音がするくらいに。
その頃はまだ実際にやられたことはありませんでしたが、まるでおっぱいに鞭をもらってるみたい、って思ったのを覚えています。
「んっ、んっ、んっ、んっー」

目をつぶったまま、しばらく夢中でそうしていると、困ったことがおきました。
腰を下ろした両腿の付け根からダラダラとおシルが滲み出て、シーツを汚してしまうんです。
これはちょっとマズイ・・・
私は、渋々両手を動かすのを止めて、立ち上がりました。

両方のおっぱいの先端の肌が叩かれたお尻みたいに赤く火照っているのが、薄闇の中でもわかりました。
熱く熱をもってジンジンと痺れたような心地良い痛み。
ここにあのお薬をもう一度塗ったら・・・

おっと、それよりも先に私のだらしない下半身への対策をしなければ、です。
実は、前からナワトビオナニーをするときは、ショーツを穿いて、って計画していました。
それは、ビデオでナワトビオナニーをしていた女の子がフィニッシュで行なっていた行為が、ショーツを着けていないと出来ないことだったから。
そして、それがすっごく気持ち良さそうで、絶対やってみたいと思ったから。
そういう理由で、お夕食の後、そろそろ捨ててしまおうと思っていた古びた白いコットンのスクールショーツをクロゼットの引き出しの一番上に用意しておきました。

ナワトビをいったんベッドの上に置いてクロゼットに歩き、そのショーツとバスタオルを一枚取り出して持ち、またベッドに戻ります。
からだや股間をバスタオルでざっと拭きつつ、枕もとのバスタオル包みから塗り薬と100円ショップの2本のナワトビ、そして新しく買ったギザギザの細かいルレットだけを取り出して、残りは枕元に戻しました。
ハケやタコ糸や花瓶、大きな洗濯バサミ、それに手錠とかも試してみたいのはもちろんなのですが、今夜は、時間的にもからだ的にも、これだけあれば充分な満足感を得られる確信がありました。
残りは、明日また試そう・・・

念のため、からだを拭いたバスタオルを広げて、私が腰掛けるベッド中央のシーツの上に敷きました。
さあ、それじゃあさっさとショーツを穿いて、と、暗がりの中、ショーツをつまんだ手を顔の前に持ってきてショーツの前後を確かめたとき、右手にはめているゴム手袋から微かにツーンと塗り薬のミント系な残り香がしました。
そのとき、予定外のえっちなアイデアが閃きました。

左手にショーツを広げて持ち、右手の人差し指でたっぷり掬い取った塗り薬をショーツの裏側のクロッチ部分の布にべったりと塗り付けました。
布地の裏のクリトリスが当たりそなところからお尻の穴のへんまで、何度も右指で塗り薬を掬い取って。
独特のミントっぽい香りが、一段と濃くお部屋に漂い始めます。
これを穿いたら、私のアソコは・・・
想像するだけで、またアソコからヌルリ。

ゴムの指に残った塗り薬は、当然、さっきまで苛められていた両方の乳首にすりこまれます。
「むぅーんっ!」
腫れも火照りもひいて、熱も冷めつつあった乳首がメントールの刺激であっという間にジンジン再燃。
「うっうぅーん」
身悶えしながらショーツを広げ、まず左脚を上げて足首を通し、つづけて右足も。
お薬を塗った内側がムダに両脚の肌につかないように、ソロリソロリと慎重に腰のほうに上げていきました。


メールでロープ 16

0 件のコメント:

コメントを投稿