2013年4月27日

独り暮らしと私 04


 重いものはトートバッグに入れて肩に提げ、レジ袋2つに入りきらなかったものを詰めて両手に提げて、スーパーを後にしました。
 お外は相変わらず、茹だるような暑さ。
 ただでさえ重たい荷物が、暑さのおかげで二割増し位ズッシリ感じます。

 暑さと重さを少しでも忘れるために、帰り道はひたすら異国美人さんのことを考えながら歩きました。

 彼女あのまま、ジッパー全開のまま、この通りを歩いて帰ったのかな?
 ラフな服装から考えてたぶん、スーパーのごくご近所に住んでらっしゃるのだろうけれど、それにしても大胆。
 彼女の姿に気がついた街行く男性は誰もが、ラッキー!と思っただろうな・・・

 外国人で、あれほどの美人さんがああいう恰好をしていると、いやらしい、って感じるよりも、セクシーでカッコイイ、っていう印象のほうが勝っちゃうのは何故なんだろう?
 やっぱり、自分の美貌に自信を待っているから、見られるのがあたりまえで、むしろ、さあ見なさい、って堂々としているからかなのだろうな。
 外国人の女性、とくに西洋顔の美人さんだと、ノーブラとかシースルーとかセクシーな服装やキワドイ仕草をしても、淫靡とか猥褻な感じにはならないで、何て言うか、オトナの健康的なお色気、みたいな枠に収まって、世間的に許されちゃう気がする。
 ヘンに恥ずかしがらずに、あっけらかんとしているからだろうな。
 私には絶対無理・・・

 そうだ。
 今回の全裸生活の主の設定、彼女にしてみようかな。
 カタコトの日本語で責められるのって、なんだか萌えそう・・・

 でも、外国人のSMって、すっごくハードそうなイメージがあるな。
 お尻を叩くにしても、大きな手で力いっぱいバッチーン、バッチーンて血が滲むまで、みたいな。
 縄じゃなくて鎖、革製の手枷と足枷、一本鞭、十字架磔、人体実験。
 お仕置き、っていうより、折檻、拷問っていう感じ。
 ちょっと怖いけどゾクゾクしちゃう・・・

 ジーンズでノーパンは当たりだったな。
 ワンピやチュニックを上に着れば、スカートのときほど心配しなくてもドキドキ感が味わえるし。
 そう言えば、今もジッパー全開だったんだ。
 いっそ思い切って、ゆうこ先生が穿いていたみたいな、土手まで見えちゃうえっちなローライズ、買っちゃおうかな・・・

 穿いたら、すっごく恥ずかしいだろうな。
 それ以前に買うのだって恥ずかしいな。
 だいたい売っているお店を見たことない気がする。
 きっとシーナさまならそういうお店、知っているのだろうけれど、シーナさまにお買物おつきあいしてもらったら100パーセント、お店の中で羞恥プレイが始まっちゃうだろうな・・・

 そんなふうに、無闇にえっちなことを必死に考えて気を紛らわし、暑さと重さを忘れようとしていたのですが、もはや限界でした。
 肩に提げたトートバッグが重みでワンピのショルダーごとずり落ち、肩がはだけそうになること数回。
 そのたびにバッグを提げ直し、レジ袋を持ち替えて、全身汗みずく。
 それに加えて、このあたりは坂道が多く、お家に帰るときは上り坂ばかりなんです。

 住宅街の路地に入ってからは、もはや何も考えられず、ひたすら涼しい我が家のことだけを想い、息をきらして懸命に歩きました。
 傍から見ていたらヨロヨロのヨレヨレだったでしょうけれど。
 マンションの入口がやっと見えたときの嬉しさといったら。

「あらあら直子ちゃん。こんな早くからお買物?」
 エントランスのロビーで一息ついていたら、奥から声がかかりました。
 このマンションの管理人の柏木のおばさまでした。

 おばさまのご一家は、このマンションの土地の元地主さんで、このあたり一帯に多くの土地を所有している資産家さんらしいです。
 このマンションも1階と2階のお部屋の権利をお持ちで、今は、お知り合いに賃貸されているそう。
 私の母の実家と柏木さんご一家が曽祖父の時代からずっと懇意にしていた関係で、このマンションが建ったとき母の実家が一フロア、娘、つまり母のために譲ってもらったのだそうです。

 柏木のおばさまは、母が住んでいた頃からここの管理人さんを務められていて、確か母より十いくつか上のお年。
 その年代のかたにしては背が高く細身でシュッとされているので、ぜんぜんお若く見えます。
 メタルフレームのメガネがよくお似合いな、学校の先生みたいな雰囲気のかた。
 一見、気難しそうなお顔をされていますが、お話してみると気取りがなくて細やかで、何かと私のことを気にかけてくださいます。
 資産家さんだから別に働かなくてもいいと思うのですが、いろいろお世話を焼くのがお好きなのだそうです。
 居住まいや言葉遣いに品があって、いろいろ気遣いしてくれるのにサッパリしていて、さすがにずっと東京に住んでいる人はカッコイイな、って、こっちに来て私が最初に思った人でした。

「あっ、おばさま。おはようございます」
 雑巾を片手に、手ぬぐいを姉さま被りにした柏木のおばさまが、奥から出てきました。
 どうやら、エントランスのお掃除をされていたよう。
「今日も暑いわねー」
 エプロン姿のおばさまが私のほうへ近づいてきます。
 私は、あわてて緩んでいた襟元をかき寄せ、だらけていた表情を引き締め、ソファーから立ち上がって笑みを作りました。

「あらー、すごい荷物ね。今日は特売か何か?」
 私がソファーに置いた荷物を見て、おばさまが目を丸くしています。
「あ、いえ、えっと、学校の夏休みの課題を一気に終わらせちゃおうと思って、今日からしばらく、お部屋に引きこもろうかな、って食料を・・・」
 おばさまに嘘をつくのは心苦しいですが、まさか本当のことなんて言えません。
「そう。学生さんもいろいろ大変なのね。がんばってね」
「あ、はい。ありがとうございます」

 おばさまの目が、私の服装をチェックするみたいに、上から下へと動きました。
「直子ちゃんは、こんなに暑くてもきちんとおズボン、穿いているのね。えらいわー」
「街に出ると今時は、若い女の子がおへそとか出して、裸みたいな格好で平気で歩いているじゃない?いくら暑いからって、おばさん、ああいうのは感心しないのよ」
「そこいくと直子ちゃんは、いつもきちんとしているから。素子さんがちゃんとご教育されたのね。おばさんも我がことのように嬉しいわ」
 実は、そのおズボンのジッパーをワザと全開にしているんです・・・なんて死んでも言えません。

「でも直子ちゃん、汗びっしょりじゃない?早くお部屋に戻ってお着替えしたほうがいいわよ。そんなまんまじゃ風邪ひいちゃうから」
「あ。はい。それでは失礼します」
 ペコリとお辞儀して、荷物を持ってエレベーターに向かいました。
「何か困ったことあったら、いつでも言ってちょうだいね」
 私の背中に、おばさまが声をかけてくれました。

 ああ緊張した。
 おばさまは、すっごくいい人なのだけれど、自分がやましいことをしているときに、あのまっすぐさは眩し過ぎるな。
 もしも私がお部屋でやっているようなこと、おばさまにバレたら、すっごい蔑みの目で見られちゃうのだろうな。
 当然、母にも即効で報告がいっちゃうだろうし。
 絶対バレないように気をつけなくちゃ・・・

 お外ほどではないけれど、エレベーターの中もエレベータホールや廊下もムンムンムシムシしていたので、4階の我が家の玄関ドアを開けて、涼しい空気がそよそよっと流れてきたときには、心底ホッとしました。
 エアコン点けっぱなしで行って、よかったー。

 そう言えば、シーナさまもあのおばさまの面接受けたのかな?
 居住者に新しく同居人が出来たときとかも、おばさまの簡単な面接を受けて、それにパスしないとここには出入り出来ないって聞いたけれど。
 まあ、シーナさまなら如才ないから、そのへんは上手にやったのだろうな。
 最上階のペントハウスでときどき、キワドイ水着やオールヌードでパーティやっているなんて、夢にも思っていないだろうなあ。
 シーナさまがときどき私のお部屋に来て、ふたりでえっちな遊びをしていることも・・・

 そんなことを考えながら、いつものようにお部屋に上がろうとして、ハッと思い出しました。
 いけないいけない。
 昨日から私は、ここで服を全部脱がなきゃいけないんだった。

 汗でよれよれのワンピースを裾からまくり上げ、頭から脱ぎました。
 服を脱がなきゃいけない、って今さっき考えた自分のマゾな言葉に反応したのか、乳首に血が集まってくるのがわかります。
 ジーンズの前ボタンをはずしただけで、両腿の付け根を起点に布地が左右にハラリと分かれました。
 そのまま下ろしていくと、ジーンズの股の所の布地と私のアソコの間を透明な糸が幾筋かツツーッと伸びていきました。
 うわー、こんなに濡らしちゃってる・・・

 一刻も早く冷たいシャワーを浴びながら自分のからだをまさぐりたいところですが、お買い物の中に冷凍食品とかもあるので、グッとがまん。
 バスタオルでからだを軽く拭いた後、手早くドタドタと、買ってきたものをキッチンの所定の場所にしまいました。

 それからバスルームへ一目散。
 髪は濡らさないように、首から下に冷たいシャワー全開。
 勢いある水滴が絶え間なく私の肌を打ちつけてきます。
 ああん、気持ちいい・・・
 お水の流れに沿っては逆らい、おっぱいからお腹へと自然に両手が上下します。
 固くなった乳首に手のひらがひっかかり、さっきの異国美人さんのおっぱいの感触がよみがえります。
 うーん、もうがまん出来ない・・・
 シャワーの勢いを緩め、人肌くらいの温度に調節して目をつぶり、妄想の世界へ突入です。

 私の手を自分のバストに導いた異国美人さんが、自分の手も私の胸に。
「オゥノゥ。アナタ、カップツイタフクデスネ。ツマラナイ」
「アナタノオッパイモ、サワリタイデス」
「で、でも、こんなところじゃ・・・」
 いくら人影が無いとはいえ、ここはスーパーのフルーツ売り場。

「ソレナラ、コッチデス」
 ふたりの買い物カゴはその場に置き去りに、腕をひっぱられて連れ込まれたのは狭い女子トイレ。
 タイル貼りの冷たい壁に背中を押し付けられたと思ったら、胸元のボタンを下まで手早くはずされ、両ショルダーを左右に払われて、ワンピが足元に落ちました。
「オゥ、ビューリィフォー!エッチナオッパイデスネー」
 間髪を入れず両手で鷲づかみされ、乱暴に揉みしだかれます。
「ああんっ、だめぇん・・・」
 私の淫らな声が彼女の柔らかい唇で塞がれます。

 彼女の左手が私のお腹を滑り、ジーンズのボタンをはずして中へ。
「ワオ!ヤッパリアナタモノーパンティデシタネー」
 彼女の唇が離れ、ニヤニヤ笑いで私を見つめてきます。

 一呼吸置いて、彼女の手がジッパーを下げつつ奥へ奥へともぐりこみ始めます。
「ソレニアナタ、ケガナイネー。オマンコツルツルデース」
 彼女の指先は、もはや私の裂け始めまでたどりついています。
「ああんっ」

「ワタシシッテマス。オマンコノケヲシェイヴドシテルオンナハ、ミンナスケベデス」
 手の甲で器用に私のジーンズを下へと降ろしつつ、私のアソコ周辺をお尻の穴のほうまで、ゴシゴシ擦るように愛撫してきます。
「ああん、だ、だめですぅ、こんなところでぇっ」
 
 まだ個室にも入っていない、ドアを開けてすぐの洗面所のところでいきなり始まったこの行為。
 私はワンピを足元に落とされ、ジーンズも膝まで下げられたほぼ全裸。
「だめぇ、だ、誰かが入ってきたら・・・」
 言葉とは裏腹。
 立ったまま背中を壁に押し付けられた形の私は、自発的に両手を頭の後ろで組んで両脚を軽く広げたマゾの服従ポーズ。
 彼女の乱暴な愛撫にクネクネ身悶えます。
「ダイボージ。ワタシウマイカラ、アナタ、スグニオーガズムデス。シンパイナイ」

 彼女の長い指が私の中にズブリと突き挿さりました。
「あーーんっ!!」
「オゥノゥ。オオキナコエハダメネ。ガマンシナサイ」
「アナタガコエダシテダレカキタラ、ソレ、アナタワルイデス」
 言いながら、彼女の指が私の中を勢いよくかき回してきます。
 チュプチュプビチャビチャと卑猥な音が女子トイレに響きます。

「ワタシ、アナタミタトキ、スグワカッタネ。エッチナオンナッテ」
「ユーアーノゥティーマゾヒスティックガール、アーンチュウ?」
「ワタシ、スケベマゾオンナ、イジメルノダイスキネ」
「イマダレカココニキテ、アナタ、ハダカミラレタラ、ソレ、アナタノセイ。アナタガスケベマゾオンナダカラ」

 彼女の手が私の乳首をひねり、膣壁をひっかき、お尻の穴を広げ、クリトリスを潰します。
「んぅーんっ、ふーんっ・・」
 必死に声を押し殺して、歯を食いしばって快感の波に耐える私。

 やがて彼女の右手が細かく激しく、私のヌルヌルな秘部を出入りし始めました。
3本の長い指が陰唇から膣の奥まで、出ては入り出ては入りをくりかえし、そのたびに彼女の手のひらが私の土手に当たり、ペチペチと拍手みたいな音が響きます。
 ペチペチペチ・・・
 チュプチュプチュプ・・・
「あっ、あっ、あっ・・・」
 そのリズミカルな音に合わせて、押し殺しきれない私の喘ぎ声がワンテンポ遅れで追いかけます。
 淫らなポリリズム。

「あっあっあっあっ・・・」
 拍手のテンポがどんどん上がって、私の声は追いつけなくなり、代わって上半身がイヤイヤするみたいに左右に揺れ始めました。
 私のおっぱいがゆらゆら揺れて、ニヤリとほくそ笑む異国美人さん。
 私のからだは、どんどん宙高く舞い上がり、あとはあきらめて快楽の渦に身を投げるだけ。
「あっあっ・・・あっーーっ・・あーーっ・・・」
「・・・あっ、あっ・・・あーーーーんっ!!!」

 気がついたときには、女子トイレの冷たい床にへたりこんでいて、異国美人さんの姿は消えていました。
 私のワンピとジーンズと共に。
 丸裸の私だけが置き去りでした。
 
「えーっ!?そんな・・・私ここから、どうやって帰ればいいの!?」


独り暮らしと私 05


2013年4月20日

独り暮らしと私 03


 自動ドアが開くとそこは別世界。
 エアコンのよく効いた冷え冷え空間に、汗がささーっとひいていきました。

 広い店内にもやっぱりお客さんはまばら。
 ほとんどが一人客のおばさまがた。
 こんなだったら胸パッド無しのワンピでも良かったかな、なんて出来もしないのに考えたり。
 お昼ごはん前くらいになったら、それなりに混むのだろうな。
 なんとなくホッとして、早速カゴを手に売り場を回り始めました。

 だいたい一週間分くらいあればいいかな。
 お米はたくさんあったから、あとはパスタとバゲット、マヨとお醤油。
 冷凍食品とかレトルトを適当にみつくろって、日持ちするお野菜と、あっ、フルーツも何か欲しいな・・・

 日頃来慣れているお店なので、どこに何があるかはわかっていて、順調にカゴが重くなっていきました。
 顔見知りの店員さんも今日はいないみたい。
 すっかりリラックスして、心はすでに、お部屋に戻ってからの全裸生活再開に飛んでいました。

 あとは乾燥パスタと何かくだものを買って終わり。
 そう思って立ち寄ったフルーツ売り場。
 真っ赤に熟れたマンゴーがひとつだけ、置いてありました。
 ちょっとお高いけれど、見るからに甘くて美味しそう。
 重いカゴを床に置き、マンゴーってなんとなくえっちなイメージがあるのは、やっぱり名前のせいなのかなー、なんてどうでもいいことを考えながら何の気なしにそのマンゴーに手を伸ばすと、同時に私の左側からもニュッと腕が。

「あっ!」
 驚いてあわてて手を引っ込めたら、その腕も同じように引っ込みました。
 ほんのり日焼けした、しなやかなきれいな腕。
「ごめんなさいっ」
「オゥ、ソゥリィー」

 聞きなれない言葉に、その腕の持ち主を見ると・・・
 ものすごい美人さんが、ニッコリと私に笑いかけていました。

 目鼻立ちがくっきりしたラテン系の端正で小さなお顔。
 それでいてどことなくアジアを感じさせるエキゾチックな憂い。
 艶やかな栗毛色の髪を無造作に束ねて後ろで結んで、化粧っ気も無いのに長い睫、濃いブラウンの大きな瞳。
 やや派手めなアヒル唇のコケティッシュな笑顔。
 雰囲気としては、映画女優のペネロペ・クルスさんをアジアっぽくした感じ?

「アナタ、コノメンゴー、ホシイデスカ?」
 少し首をかしげて私を見つめて聞いてきます。
「あ、えっと、いえいえ。私はいいですから、どうぞどうぞ、プリーズ」
 焦って言いながら異国美人さんのお顔から下を見て、またびっくり。

 真っ白なタンクトップから、ばいーんと突き出した豊かなバスト。
 その先端にクッキリ尖った二つの大きめなポッチ。
 ピチピチタンクトップで覆いきれずに覗いている形の良いおへそを挟むように、キュッとくびれたウエスト。
 色落ちしたデニム地のホットパンツからスラッと伸びる生脚。
 背は、私よりちょっと高いくらい。
 そして、全身から香る甘いパフューム。

 なんて言うか、雰囲気がすっごくゴージャス。
 素っぴんで、ありきたりなタンクトップにホットパンツ、足元はビーチサンダルでも、全体としてはゴージャスなんです。

「オゥ、アリガトーゴザマス。ワタシ、メンゴーダイスキダカラ。デモニッポンノハタカイネ」
 異国美人さんがもう一度微笑んで私から視線を切り、マンゴーに再度腕を伸ばします。
 私は、手振りでどうぞどうぞの仕草をしながらも視線は釘づけ。
 異国美人さんのゴージャスなお姿を、文字通り頭のテッペンから爪先まで、何度も見返してしまいます。

 はぁーっ・・・綺麗だなぁ・・・
 グラマラスでセクシーで、ワイルドだけど優雅。
 うらやましい。
 なんとなく視られることに慣れている感じ。
 近くの繁華街には、夜のお酒のお店がたくさんあるみたいだから、そういう所の人なのかもしれないな。
 どこの国の人だろう?
 日本語上手だな。
 あっ、ひょっとしたら、あのマンゴーが採れた国あたりかも。
 でもそれにしては肌が白いな・・・

 そんなことを脈絡無くあれこれ考えつつ、いつしか異国美人さんのバストトップから、視線が動けなくなっていました。
 憧れているくせに、臆病ゆえ出来ないノーブラ胸ポッチ。

「ワオッ!」
 異国美人さんの小さな悲鳴に、ハッと我に帰りました。
 私の不躾な視線に気づいたらしい彼女。
 マンゴーを片手に持ち、もう片方の手で軽くバストを隠すそぶりをして、私の正面に歩み寄ってきました。
「アナタ、オンナナノニ、エッチネー」
 私の目を覗き込むようにお顔を近づけて冗談ぽくそう言った後ニコッと笑い、じゃれるみたいに私の肩を軽くポンッて叩きました。
 ワンピの下で私のおっぱいがプルンと揺れました。

「あっ、ごっ、ごめんなさいっ!」
 私は、バツの悪さに全身がカーッと熱くなってしまいました。
「ダイボージ。アナタカワイイカラ、タクサンミテイイヨ」
 笑ったままの彼女が胸を張って、ノーブラポッチを私の眼前に突き出してきました。
 その姿勢のまま首を軽く左右に振り、まわりを見回す彼女。
 私もつられて見回すと、この売り場周辺には今、私たちふたりきり。

 私に視線を戻した彼女が、その大きな瞳でパチンとウインクしました。
「メンゴー、ワタシニクレタオレイネ。アナタカワイイカラ、サワルモオッケーネ」
 そう言うと同時に私の右手首を軽くつかんで、そのままギュッと自分の左胸に押し付けました。
「えっ!?」
「アハァァン~」
 異国美人さんが小さく洩らした悩ましいお声は、ちょっとわざとらしかったけれど超セクシーでした。

 私の右手のひら全体が、布地越しのやわらかなお肉に埋もれていました。
 自然と指が丸まり、彼女の左おっぱいをつかむような形になってしまいます。
 その手のひらの中央を突ついてくる、尖った固いしこり。
 そして、かすかな胸の鼓動。

「ワタシノオッパイ、ヤラカイデショ?」
 私の左耳に唇を近づけて、彼女がささやくように言いました。
 吐息が耳にかかり、ゾクゾクッと感じてしまいます。
「は、はい・・・」
 ドギマギしている私は、彼女のお顔をまともに見れず、うつむいて自分の右手を見ています。
 その右手が、無意識なのにやんわりニギニギ動いてしまいます。

 しばらく、たぶん10秒くらい、そのままの姿勢でいた後、異国美人さんの手が私の手首をゆっくりと離し、ムーンウォークみたいなステップで50センチくらい後ろに身を引きました。
 再び私の視界に、彼女のゴージャスな肢体全体が収まります。
 彼女のからだが離れても、そのままの形で宙をつかんでいる私の右手。
 ハッとして、あわててその手を下ろしました。

「オシマイネ。センキュウー。シーユー」
 もう一度パチンとウインクして艶然と微笑む異国美人さん。
 私をまっすぐに見つめてくる意味ありげなそのまなざし。
 でも、答えるべき言葉が見つからず固まってしまっている私。

 すると突然、クルッと踵を返した彼女が上半身だけを大きく屈め、お尻を私のほうに突き出してきました。
 えっ?何?
 ホットパンツの腰まわりの布が浮いてしまい、Tバックの日焼け跡が淡く残るお尻の割れ始めあたりまで、彼女の素肌が覗けています。

 状況に追いつけない私を知ってか知らずか、異国美人さんは、ずっと片手で持っていたマンゴーを足元に置いていたご自分のカゴにその姿勢で入れてから上体を起こし、モデルさんのようにシュッとした立ち姿でカゴを片手にぶら下げ、二度と振り向かずそのままレジのほうへゆっくり優雅に歩いていってしまいました。
 キュッ、キュッと左右に揺れる形のいいお尻を、私はその場で呆然と見つめていました。

 はぁー、びっくりした・・・
 我に返った途端、右手のひらに彼女のバストの感触がよみがえりました。
 再び全身がカーッとさっきより一層熱くなって、同時に彼女の最後のまなざしの意味がわかったような気がしました。

 誘っていたのか、からかわれたのか、どちらにしろ彼女は、私の本性を見透かしていたのでしょう・・・

 猛烈な気恥ずかしさが全身を駆け巡り、なぜだか、いてもたってもいられないくらいに発情していました。
 自分の中で処理しきれない事態に、ヘンなスイッチがパチンと入ってしまったようでした。

 何でもいいから無性に恥ずかしいことがしたくなっていました。
 出来ることならこの場で、ワンピースを脱いじゃってもいいくらい・・・
 
 とりあえずワンピの前ボタンをもう一つはずしました。
 私の視点で、おっぱいの膨らみ始めくらいまで肌が見えるようになりました。
 それから、一応周囲を見回して近くに誰もいないのを確認し、左手でワンピの裾を少しまくって右手を入れ、ジーンズの股間のジッパーを素早く一番下まで降ろしました。

 さっき異国美人さんが身を引いたとき、彼女のホットパンツのジッパーが閉じていないことに気がついたんです。
 股上が浅かったので、正面から見ていてもそれまで気がつかなかったのですが、身を引いたとき彼女の両脚が前後に大きくスライドして、フライ部分の布地が左右に割れたのがハッキリ見えました。
 
 日焼けしていない白い肌に、髪と同じ栗毛色の翳。
 丁寧にお手入れしているらしい、刈りこまれた細長い逆三角形。
 つまり彼女も私と同じ、ノーパンノーブラ。

 不注意なのか、ワザとなのか。
 いずれにしても、彼女と同じことがしたいと思ったのです。
 今の私に出来る精一杯の恥ずかしいことを。

 ワンピの裾で隠れてはいますが、男性で言うところのいわゆる社会の窓を全開にしたまま、異国美人さんにお譲りしたマンゴーがあった隣に積まれたバナナの束を一つ、カゴに入れました。
 その隣には深緑鮮やかなゴーヤの山。
 そのゴツゴツして乱暴そうな佇まいにゾクゾクきてしまい、手頃な太さのを一本、カゴに入れました。

 最後はパスタ売り場。
 このスーパーは、乾燥パスタの種類が豊富で、大きな棚二台にぎっしり、上から下までさまざまなメーカーのパスタが並べられていました。
 私がいつも買うメーカーのものは、棚の中段くらいにあります。

 でも今日はちょっと寄り道。
 一番下の段に置いてあるパスタと見比べるフリをして、その場にゆっくりとしゃがみ込みました。
 
 ジーンズ地がお尻を擦り生地が撓んで、役目を果たしていない股間のジッパーが左右に分かれるのが、見えなくても分かりました。
 下半身にスーッとした開放感。
 腿の上をせり上がったワンピの裾の奥で、左右に割れたジーンズ地の隙間から私の無毛な土手が、隔てる布地一つ無く外気に晒されているのがわかりました。
 ワンピの裾をつまんで、そっとめくって覗いてみます。
 ああんっ、なんてはしたない・・・

 パスタ棚を横に移動するように、立ってはしゃがみを3度くりかえしました。
 棚に向かう形でしゃがんでいるので、誰かにソコを見られてしまうことはありません。
 でも、背後を誰かが通る気配を感じるたびにドキンと心臓が波打ち、ゾクッと快感が走ります。

 ねえ?あなたが今通り過ぎた所にしゃがんでた女は、こんなところで自らジーンズのジッパーを開けて、自分のノーパンの下腹部を覗き込んで悦んでいるヘンタイ女なんですよ?
 そう教えてあげたい・・・

 ジーンズの内股部分の滲みは、濡れそぼるほどになっていました。

 いつまでもやっていたい気持ちもありましたが、誰かに不審がられて警備員さんとかを呼ばれたら大変です。
 そろそろお客さんも増えてきたし。
 つづきはお部屋に戻って、誰に気兼ね無く思う存分身悶えよう。
 そう決めて立ち上がり、深呼吸して気持ちを落ち着けてからレジに向かいました。


独り暮らしと私 04


2013年4月13日

独り暮らしと私 02


 そんな始まりかたで私の、無期限連続全裸生活、が始まりました。

 いいえ。
 正確に言えば、まだ始まっていなかったのでした。
 連続、の部分が早々と途切れる事態に直面してしまったのです。

 その翌朝、全裸で目覚め、洗顔後に軽い朝食を、と冷蔵庫を開けたとき、全裸ではどうしても出来ない、お洋服を着なければこなせないお仕事が残っていたことに気がつきました。

 食料の買い置きがほとんど無かったのです。
 お米だけはたくさんあったのですが、パンやパスタ、おかずになりそうな食材は、もって明日いっぱいくらいの量。
 調味料もいくつか切れかかっていました。
 全裸生活中ずっと白米のおにぎりだけ、っていうのは、さすがにつらいし。
 買い出しに行かなくちゃ・・・

 せっかく、服を一切着ない日常生活、って意気込んでいたのに早くもこの仕打ち。
 けっこうへこみました。
 かと言って、全裸でお買い物になんて行けるはずありません。

 それなら、露出願望マゾ女の最低条件、ノーパンノーブラで、とも思うのですが、行こうと思っているスーパーは、歩いて3~4分くらいのご近所さん、普段もよくお買い物に出かけるお店でした。
 万が一お知り合いとかウワサ好きなおばさまとかに、ノーブラのポッチ突起やスカートがいたずらな風で翻ってしまったところを目撃され、ご近所に変なウワサがたったらおしまいです。
 お引越しのときにわかったのですが、このマンションには母も学生時代に住んでいたので、管理人さんをはじめとして、母を今でも覚えている方々がご近所や商店街にけっこういらっしゃいました。
 いくら夏とは言え、自分が身元バレしているご近所で、あんまりはしたない服装は出来ません。
 さあ、どうしよう?

 昨日からの流れ的に、外出するにしてもやっぱり、なんとなくえっちでヘンタイな雰囲気はキープしておきたい。
 ここでいったんブラ着けてショーツも穿いて、ワンピースでも着て普通にお買い物、では、なんだか間が抜けている気がしました。
 でもそんなにすごいことは出来ないし。
 うーん・・・

 しばらく悩んだ末、普段身に着けている下着=ブラとショーツの数、つまり衣服類を2つだけ、身に着けていいことにしました。
 その代わり今夜は、外出とはいえ、主の留守中に衣服を着てしまった罰としての、キツイお仕置きが待っていることも決定しました。

 衣服類を2つだけ。
 たとえば下着を上下着けたらそこで終わり、ブラとショーツだけでお外に出て、お買い物してこなければなりません。
 想像しただけで恥ずかしさにからだが火照りますが、現実的に考えて出来るわけありません。

 ブラとワンピースだけ。
 ノーブラ突起は回避出来るけれど、下半身が不安。
 その日もお外はカンカン照りの猛暑で、風もあんまり無さそうだけれど、何かの拍子にスカートがめくれちゃう可能性も皆無ではありません。
 かと言って、あまり丈の長いワンピだと、見た目が暑苦しくて悪目立ちしちゃいそうです。
 うーん・・・

 悩みながらリビングを裸でウロウロしつつサンルームのほうへ目を向けて、ふと目に留まったのが溜まってしまったお洗濯物の山。
 そのお山のてっぺんに、ブルージーンズが裏返しでねじれて、だらしなく乗っかっていました。

 そっか。
 下はジーンズを穿こう。
 下着は着けず、素肌にジーンズ。
 これは、今までやったことがありませんでした。
 以前観た外国映画で綺麗な女優さんがやってて素敵だったし。

 早速クロゼットに行き、適当なジーンズを引っ張り出して穿いてみました。
 ジーンズのごわごわとした布地が内腿や土手をザラザラと撫ぜ、今までにない刺激が私の下半身を覆いました。
 いい感じ。

 たとえ小さく薄い布地のショーツでも、一枚あいだに無いだけで、こんなにも感触が違うものなのですね。
 少し内股気味に、左右の内腿を擦りつけるみたいに歩いてみると、ザラザラな感触が私のぷっくりした丘や唇、お尻の穴周辺を直に乱暴に、摩擦してきます。
 こんなの、歩いているだけで溢れてきちゃいそう。

 それでも、根っからのスケベでドMな私です。
 自分をもっと追い込むことにしました。

 そのとき穿いたのは、少しゆったりめのジーンズだったのですぐ脱いで、持っている中で一番ピチピチの、色が濃いめのスリムなブルージーンズに穿き替えました。
 お尻がキツキツ。
 これを買ったときより少しだけ太っちゃったみたい。
 ジーンズのザラつく布地が肌に貼り付いたみたいに、私の無毛な下半身のあらゆるところに満遍なく密着しました。
 ジーンズの上から両腿の付け根をそっと撫ぜただけで、直にさわられたみたいにビクンて感じてしまうほど。
 足を一歩踏み出すたびに、ジーンズ地とアソコの唇の敏感な皮膚がコソコソ擦れているのがわかります。
 すっごく刺激的。

 濃紺なので少しくらいおツユが沁み出してもわからないでしょう。
 試しに、ジーンズの上から自分の股間をしばらくサワサワ撫でさすりました。
 じれったいような感触にアソコがムズムズ疼いて、中でジンワリと蜜が滲み出てくるのがわかりました。
 腰を落としながら両膝を折って大きく開くと、ジーンズの内部で唇が少し割れ、布地に蜜が染み出すのもわかりました。
 その部分を手でさわると、ほんのり湿ってきています。
 でも、見た目でジーンズの色は変わっていません。
 これなら大丈夫。

 下が決まったので、上に関してはほとんど選択の余地がありませんでした。
 ノーブラポッチ突起がイヤなら、胸パッド付きのお洋服しか選べません。
 私が持っている胸パッド付きのお洋服は、レオタードや水着を除けば3着だけ。
 どれもやよい先生からいただいたものでした。
 その中で、こんな暑い日に着てもおかしくなさそうなのは1着だけ。
 私が高2の夏、やよい先生と生まれて初めて本格的な野外露出を体験したときに着た赤いワンピースでした。

 そのワンピースは、私の思い出の品として宝物みたいに大切に保管していました。
 その後ほとんど袖は通さず、あっ、ノースリーブですからもともと袖は無いのですが、それでもこちらに出てくるときにはもちろん、持ってきました。
 クロゼットのよく見える位置に、クリーニングから戻ったビニールに包まれたままの姿で吊るしておいて、たまには手に取って思い出に耽ることもありました。
 あのとき撮影した、私の恥ずかしい野外露出写真を見返したときとかに。

 今日こそ、このワンピースをもう一度着るときなのかもしれない。
 そんな気持ちになってきました。

 丁寧にビニールをはずし、赤いワンピースをそっと頭からかぶりました。
 素肌に布地が触れた瞬間、あのときの空気感、温度や湿度や小雨を含んだ風の匂いみたいな感覚が、一瞬のうちに鮮やかによみがえりました。

 そうそう、こんな肌触りだった。
 カップのひんやりとした感触がこんな風に乳首に当たって、ノースリーブの腋が妙に心細くて・・・
 やよい先生に胸元のボタンを大きく開けるように言われて、車の中でおっぱいを片方出して・・・
 そうそう、あのときはこれ1枚しか着ていない、見事なノーパンノーブラだったっけ・・・
 私が濡れやすいからって、タオルの上に生尻じか座りするように言われて・・・

 いけないいけない。
 床に座り込んだまましばしタイムスリップしてしまいました。

 立ち上がって鏡に映してみます。
 真っ赤なノースリワンピにスリムジーンズ。
 いたって普通な夏の服装です。
 ワンピのスカート部分が膝丈なので、ジーンズの腰の部分は膝上まで隠れています。
 これなら股間は見えないから、いくら湿っても気にする必要も無いし。
 よし、これでいきましょう。

 暑いので髪はアップにして後ろでまとめ、ゴムとヘアピンでおだんごにアレンジ。
 日焼け止めとファンデ、目元だけちょこっといじった手抜きメイク。
 前ボタンは一番上だけはずし、ウエストのリボンをきつめに絞ったら準備完了。
 念のために両腕を大きく上げてみて、ノースリーブの隙間からも余計なものが見えないことを鏡で確認しました。
 大きめなトートバッグにお財布を入れ肩に提げ、素足にサンダルをひっかけて玄関を出ました。

 お外は、まだ朝の10時過ぎだというのに、太陽がジリジリ音をたてているみたいに勢いよく照りつけてくる猛暑。
 35度以上はあるのではないでしょうか。
 アスファルトの照り返しで熱気が足元からムワッときて、あっという間に全身に汗が滲み出し、薄いワンピの生地が背中や胸元に貼り付きました。
 これは誤算。
 胸のカップの形が露骨にわかるくらい、胸元の生地が汗で変色してクタッとなってしまいました。
 ウエストのリボンを緩め、上半身がゆったりになるように再調整します。

 もしもTシャツかなにかを選んで、パッド無しのノーブラに挑戦していたら・・・
 汗でシャツが肌にくっついてボディコン状態、乳首はおろか乳房の形まで丸わかりの格好で歩かなければならなかったかもしれません。
 そう考えたら、途端に妄想が広がって下半身のモジモジが加速します。

 なるべく人通りの少ない住宅街の路地を、と思って歩き始めると、ほとんど人影はありません。
 こんな暑い日はやっぱり、誰だってお外に出たくないですよね。
 少し安堵した途端、スケベな心がむくむくっと起き上がってきました。

 さっきお部屋でやったみたいに、なるべく内股で、両方の内腿を擦りつけるように歩いてみます。
 両脚の付け根付近の裂地と皮膚が擦れ合い、外気とも相俟って熱くなっている秘部がモヤモヤウズウズ淫らに暴れます。
 いいっ・・・
 だけどやっぱり暑すぎです。
 
 エアコンの効いたスーパーの店内を思い描き、一刻も早く、と内股のまま歩調を上げてみました。
 上半身の動きも大きくなり、ブラの支えの無い左右のおっぱいが大げさにプルンプルン揺れてしまいます。
 そのたびに両乳首の先がワンピの中でカップを乱暴に擦り、ますます尖って変な気持ちがどんどん膨らんできます。
 あぁんっ、気持ちよくなっちゃう。
 自分が今、相当いやらしい顔になっているのがわかるので、伏し目がちに地面と自分の足元だけを見て歩きつづけます。
 
 そんな風にしてしばらく歩いていたら、交通量の多い大通りに出ました。
 目標のスーパーは、この通りをまっすぐ行ったところ。
 すれ違う人や同じ方向に歩く人も現れ始めたので理性を呼び戻し、なるべく胸が揺れないように歩調を緩め、努めてゆっくり普通に歩くよう心がけました。

 行き交う人たちは皆、暑さにげんなりしてうなだれてる感じ。
 すれ違うときに、覇気の無い視線をときどき感じます。
 誰も今私が、ノーパンノーブラで発情しているなんて思ってもいないのだろうな・・・
 気づかれたくないけど気づいて欲しい、視られたくないのに見せてみたいもどかしさ。
 そんなことを考えているうちにスーパーに到着しました。


独り暮らしと私 03



2013年4月6日

独り暮らしと私 01


 自宅で一人のときなら、どんな格好でいても、何をしても誰からも干渉されないという独り暮らしの開放感は、より大胆なことを試みる勇気を、臆病者な私にも与えてくれました。
 マンションの自分のお部屋内に限ってのことですが、今まで妄想しても実行出来なかった淫らな試みを、どんどん大胆に、はしたなく実行するようになっていきました。
 今まで両親と暮らしていて、自分の中にムラムラを感じたときでもすぐ行動に移せなかった妄想の数々。
 独り暮らしなら、思いついたときに誰に気兼ねも無く、すぐに実行出来るのです。

 お引越ししてきてから夏までの間に、やよい先生やシーナさまとたてつづけに刺激的なプレイを体験したこともあり、私の独り暮らし一年目の私生活は、今まで自分の中に貯め込んでいたいやらしい妄想の実行に、その大部分が費やされました。

 やよい先生やシーナさまがお仕事などで忙しく、しばらくご連絡のとれない時期がありました。
 独り暮らし最初の年、残暑きびしい夏の終わりのこと。
 ちょうど私に激しいムラムラ期が訪れていました。
 そのとき思い立ち、実行に移してみた行為が、後々まで私の私生活を支配することになりました。

 一日中裸のまま暮らしたら、どんな気持ちになるのだろう?
 お部屋の中では一切お洋服を着けず、日常生活をして、それを何日も続けたら・・・

 思い立ったのは、月も変わろうという頃なのに、その夏の最高気温を更新したというニュースがあった猛暑の日。
 からみつくような熱く湿った空気に汗びっしょりで外出から戻った、夜7時過ぎ。
 熱気がこもってサウナみたくなっている薄暗い玄関ホールでサンダルを脱ぎながら、一刻も早く冷たいシャワーを浴びたい、と考えていたときのことでした。

 学校は、長い夏休み期間中。
 さしあたっての外出予定も無く今が絶好のチャンスと思い、文字通り、すぐに実行に移しました。

 持っていた荷物を玄関の上り框に置いて、脱ぎかけたサンダルをわざわざもう一度履き直しました。
 このお部屋に入るには、靴を脱ぐより先に、まず全裸にならなければならない。
 玄関から先では、一切の衣服着用禁止。
 そういうルールが、そのとき決まったのです。

 玄関脇には、作り付けで幅1メートル以上、高さも天井手前までのとても大きな鏡が、壁の一面に嵌め込まれていました。
 もちろん、外出前に身だしなみをチェックするための鏡です。
 玄関ホールの灯りを点けると、薄暗かった玄関が昼間のように明るくなりました。
 私の姿を鮮明に映し出す、その大きな鏡の前で、自分のいやらしく潤んだ瞳に視られながら、身に着けている衣服を一枚ずつ脱いでいきました。

 そのとき着ていた薄手のブラウスは、汗で背中に貼り付いて、その下のブラの生地までしっとり湿っていました。
 背中に手をまわしブラのホックをはずすと、早くもその気になっている乳首がぷるんっ、勢いよく飛び出しました。
 スカートを足元に落とせば、鏡にはショーツ一枚だけの自分の姿。

 私は、これから先ずっとお洋服を着ることが許されないんだ・・・
 被虐な妄想に酔い痴れながら、腰の左右に両手をあて、からだを少し前に屈めた体勢から、一気にショーツをずり下げました。
 鏡には、サンダルの足首に丸まったショーツをひっかけただけの、全裸になった私が映っていました。
 汗ばんで火照っている裸身の中で下半身の一箇所だけ、ほんのうっすらと翳っている私の丘。
 中途半端に伸びた黒い恥毛と肌とのコントラストが妙に生々しくて、すごく卑猥だな、と思いました。

 脱ぎ散らかした下着も玄関にそのまま、リモコンでエアコンをかけ、お部屋の電気を一番明るくしつつ、バスルームに駆け込みました。
 これから始まる、一日中裸の生活。
 考えただけで全身が高揚してきていました。

 立ったまま冷たいシャワーを浴び、両手で全身をまさぐりました。
 気持ちいい・・・
 からだをべとつかせていた汗が、みるみる流されていきます。
 シャワーをぬるめにしてボディソープを手に取り、ヌルヌルの液体でからだのあちこちを撫ぜまわします。
 左手が尖った乳首をつまんで虐めはじめ、右手の指はいつしか私の胎内奥深くに潜り込んでいました。
「あんっ、あぁーんっ!」

 ひとしきり自分を慰めた後、バスタブにぬるめのお湯をはり、ゆっくり浸かりながら、これから始まる私の全裸生活の妄想をどんどん膨らませていきました。

 裸で日常生活をする、ということが今回のテーマ。
 マゾな私ですから妄想が結局、被虐的なものになっちゃうのは、仕方のないことです。
 あれこれいろいろ考えた結果、こういう設定になりました。

 私は、このお部屋の住込みハウスキーパー、つまり家政婦です。
 何か弱みを握られたのか、信頼していた人に裏切られたのか、とにかく私はここで働かなければならないことになってしまいました。
 そして、無理矢理ハンコを押させられた契約書には、勤務中の許可無き着衣を禁ずる、という一文があったのです。
 住込みでのお仕事ですから、24時間勤務中。
 したがって、このお部屋では常に裸でいなければならない。
 そんな一文をわざわざ契約書に入れるくらいですから、このお部屋の主はもちろん、人をいたぶって辱めるのが大好きなサディスト。

 このお部屋の主は、私を性的ななぐさみものとして扱います。
 契約書通り、通常の衣服などを身に着けることは、一切許されません。
 基本は常時全裸。
 または主の趣味の、ものすごくいやらしい服装。
 お部屋には、監視カメラがあるらしく、主が不在のときでも、お言いつけを破ったりしたら、きついお仕置きが待っています。

 普段は、主の食事を作ったり身の回りのお世話をし、主が気が向いたときや何か面白くないことがあったとき、私のからだをいたぶり、弄くりまわして虐めるのです。
 主は、とっても美しいけれど冷たい瞳を持った妙齢の女性。
 もちろん私の脳裏には、やよい先生とシーナさまのお顔が浮かんでいました。
 でも私は、その主のことは好きになれない、ということにしました。
 
 えっちなお話にはよくある、ごくありきたりな設定なのですが、ある現実的な理由によって、すごい名案だとそのときの私は思っていました。
 実はその頃、連日の猛暑にだらけ気味で、お部屋がかなり散らかり始めていたのです。
 いろいろと片づけなければならないものを横目で見ても、ま、いいか、って先延ばしにしていたのですが、家政婦という設定なら、お掃除やお洗濯など家事全般、ちゃんと働かざるを得ません。
 えっちな妄想を楽しみながらお部屋のお片づけも出来ちゃう、なんて打算的な思いと、裸でお料理やお掃除やお洗濯をしたらどんな気分になるだろう、という好奇心が入り混じっていました。

 バスルームにいるときから、私の全裸家政婦生活は始まりました。

 その日、主は出かけていて、明日の夜帰ってきます。
 陰毛をきれいに剃っておくことと、絶対にオナニーをしてはいけない、ということだけを言いつけられていました。
 お言いつけを守らないともちろん、ひどいお仕置きをされてしまいます。

 バスルームの鏡に自分の下半身を映し、チョロチョロっと生え揃い始めていた陰毛をカミソリで丁寧に剃り落としていると、これから始まる裸生活への期待がどんどんどんどんふくらみました。
 パイパンにしていると、ムラムラ度がもう一段階上がってくるのがわかります。
 それとも、ムラムラが高まっているから、剃ってしまいたくなるのかな?

 最後にもう一度ぬるめのシャワーを浴び、バスタオルで丁寧に拭いてすっきり。
 普段ならここで下着を下だけ着け、バスローブを羽織るのですが、今日からはこのまま。
 すっかりツルツルになった自分の土手に軽く手をあてて、見る人もいないのになぜだか隠すようにしながらバスルームを出ました。

 リビングはエアコンのおかげで心地よく涼しくなっていました。
 風邪をひくといけないのでエアコンを弱めに切り替え、ドライヤーとかスキンケアとかいつもの身づくろいも、リビングのソファーで全裸でやりました。

 何をしていても、自分が今全裸である、ということを必要以上に意識してしまいます。
 意識するたびに、性的な興奮が昂ぶってきます。

 サラダを作るためにキッチンでキュウリを切っていると、包丁のリズムに合わせて私の生おっぱいがプルンプルン跳ねています。
 食器棚のガラスや、シンクのステレンスに私の裸が映っています。
 高いところに置いたお皿を取ろうとして背伸びしたとき、張り切った乳房と無毛の土手が食器棚のガラスに映っているのを見て、いやらしいからだだな、と思いました。

 ダイニングでパスタにバゲットとサラダのお夕食。
 フォークで取り損ねたミニトマトが、ピンポイントで乳首を弾いて床に落ちたりします。
 落ちたミニトマトを拾おうと身を屈めると、サイドボードのガラスに私のお尻の穴が映っていたりします。

 イチゴジャムをべったり、おっぱいになすりつけてみたくなります。
 フォークで尖った乳首をつつきたくなります。
 半分余ったさっきのキュウリを、アソコに挿れてみたくなります。

 食べ終えた食器を片付けていると、テーブルの角が両太股の付け根を直撃します。
 お皿を洗っていると、水しぶきがおっぱいを濡らします。
 食器を拭いていると、ふきんの端が乳首をコソコソ愛撫してきます。

 もうやることなすこと全部、性欲に直結して、からだが疼いて疼いて仕方ありません。

 お片づけも終えてホッと一息。
 リビングのソファーにゴロンと横になると同時に、右手が自然に下に向かいました。
 オナニーは禁止されているはずでしたね。
 でもこれは、主への反抗。
 心の底では、オナニーしたことがばれて、主からきつくお仕置きされるのを期待しているのかもしれません。

 裸でいることを強く意識するほど、からだの隅々までがより敏感になり、ムラムラが高まってきます。
 エアコンが動かす空気、ソファーのレザー、自分の両手。
 すべてが私の素肌に直に触れてきます。
 乳首はずっと勃ちっぱなし。
 性器もすでにヌルヌルで、さわったとたんに溢れ出し、ソファーを汚しました。
 そこから指が止まらなくなり、早くも一回目。

 その後も、明日からどんなふうに自分を虐めようかとあれこれ考え始め、裸のまま机に向かい、パソコンに思いついたことをテキストで打ち込みました。
 あれもやりたい、これもやりたい。
 シーナさまに教わったあれにもう一回挑戦したい。
 やよい先生がしてくれたあれも・・・
 自分のからだのあちこちをまさぐりつつ妄想をめぐらし、何度もイって、イき疲れたようにベッドにもぐりこんだときは、もう夜中の2時をまわっていたと思います。


独り暮らしと私 02