2013年4月20日

独り暮らしと私 03


 自動ドアが開くとそこは別世界。
 エアコンのよく効いた冷え冷え空間に、汗がささーっとひいていきました。

 広い店内にもやっぱりお客さんはまばら。
 ほとんどが一人客のおばさまがた。
 こんなだったら胸パッド無しのワンピでも良かったかな、なんて出来もしないのに考えたり。
 お昼ごはん前くらいになったら、それなりに混むのだろうな。
 なんとなくホッとして、早速カゴを手に売り場を回り始めました。

 だいたい一週間分くらいあればいいかな。
 お米はたくさんあったから、あとはパスタとバゲット、マヨとお醤油。
 冷凍食品とかレトルトを適当にみつくろって、日持ちするお野菜と、あっ、フルーツも何か欲しいな・・・

 日頃来慣れているお店なので、どこに何があるかはわかっていて、順調にカゴが重くなっていきました。
 顔見知りの店員さんも今日はいないみたい。
 すっかりリラックスして、心はすでに、お部屋に戻ってからの全裸生活再開に飛んでいました。

 あとは乾燥パスタと何かくだものを買って終わり。
 そう思って立ち寄ったフルーツ売り場。
 真っ赤に熟れたマンゴーがひとつだけ、置いてありました。
 ちょっとお高いけれど、見るからに甘くて美味しそう。
 重いカゴを床に置き、マンゴーってなんとなくえっちなイメージがあるのは、やっぱり名前のせいなのかなー、なんてどうでもいいことを考えながら何の気なしにそのマンゴーに手を伸ばすと、同時に私の左側からもニュッと腕が。

「あっ!」
 驚いてあわてて手を引っ込めたら、その腕も同じように引っ込みました。
 ほんのり日焼けした、しなやかなきれいな腕。
「ごめんなさいっ」
「オゥ、ソゥリィー」

 聞きなれない言葉に、その腕の持ち主を見ると・・・
 ものすごい美人さんが、ニッコリと私に笑いかけていました。

 目鼻立ちがくっきりしたラテン系の端正で小さなお顔。
 それでいてどことなくアジアを感じさせるエキゾチックな憂い。
 艶やかな栗毛色の髪を無造作に束ねて後ろで結んで、化粧っ気も無いのに長い睫、濃いブラウンの大きな瞳。
 やや派手めなアヒル唇のコケティッシュな笑顔。
 雰囲気としては、映画女優のペネロペ・クルスさんをアジアっぽくした感じ?

「アナタ、コノメンゴー、ホシイデスカ?」
 少し首をかしげて私を見つめて聞いてきます。
「あ、えっと、いえいえ。私はいいですから、どうぞどうぞ、プリーズ」
 焦って言いながら異国美人さんのお顔から下を見て、またびっくり。

 真っ白なタンクトップから、ばいーんと突き出した豊かなバスト。
 その先端にクッキリ尖った二つの大きめなポッチ。
 ピチピチタンクトップで覆いきれずに覗いている形の良いおへそを挟むように、キュッとくびれたウエスト。
 色落ちしたデニム地のホットパンツからスラッと伸びる生脚。
 背は、私よりちょっと高いくらい。
 そして、全身から香る甘いパフューム。

 なんて言うか、雰囲気がすっごくゴージャス。
 素っぴんで、ありきたりなタンクトップにホットパンツ、足元はビーチサンダルでも、全体としてはゴージャスなんです。

「オゥ、アリガトーゴザマス。ワタシ、メンゴーダイスキダカラ。デモニッポンノハタカイネ」
 異国美人さんがもう一度微笑んで私から視線を切り、マンゴーに再度腕を伸ばします。
 私は、手振りでどうぞどうぞの仕草をしながらも視線は釘づけ。
 異国美人さんのゴージャスなお姿を、文字通り頭のテッペンから爪先まで、何度も見返してしまいます。

 はぁーっ・・・綺麗だなぁ・・・
 グラマラスでセクシーで、ワイルドだけど優雅。
 うらやましい。
 なんとなく視られることに慣れている感じ。
 近くの繁華街には、夜のお酒のお店がたくさんあるみたいだから、そういう所の人なのかもしれないな。
 どこの国の人だろう?
 日本語上手だな。
 あっ、ひょっとしたら、あのマンゴーが採れた国あたりかも。
 でもそれにしては肌が白いな・・・

 そんなことを脈絡無くあれこれ考えつつ、いつしか異国美人さんのバストトップから、視線が動けなくなっていました。
 憧れているくせに、臆病ゆえ出来ないノーブラ胸ポッチ。

「ワオッ!」
 異国美人さんの小さな悲鳴に、ハッと我に帰りました。
 私の不躾な視線に気づいたらしい彼女。
 マンゴーを片手に持ち、もう片方の手で軽くバストを隠すそぶりをして、私の正面に歩み寄ってきました。
「アナタ、オンナナノニ、エッチネー」
 私の目を覗き込むようにお顔を近づけて冗談ぽくそう言った後ニコッと笑い、じゃれるみたいに私の肩を軽くポンッて叩きました。
 ワンピの下で私のおっぱいがプルンと揺れました。

「あっ、ごっ、ごめんなさいっ!」
 私は、バツの悪さに全身がカーッと熱くなってしまいました。
「ダイボージ。アナタカワイイカラ、タクサンミテイイヨ」
 笑ったままの彼女が胸を張って、ノーブラポッチを私の眼前に突き出してきました。
 その姿勢のまま首を軽く左右に振り、まわりを見回す彼女。
 私もつられて見回すと、この売り場周辺には今、私たちふたりきり。

 私に視線を戻した彼女が、その大きな瞳でパチンとウインクしました。
「メンゴー、ワタシニクレタオレイネ。アナタカワイイカラ、サワルモオッケーネ」
 そう言うと同時に私の右手首を軽くつかんで、そのままギュッと自分の左胸に押し付けました。
「えっ!?」
「アハァァン~」
 異国美人さんが小さく洩らした悩ましいお声は、ちょっとわざとらしかったけれど超セクシーでした。

 私の右手のひら全体が、布地越しのやわらかなお肉に埋もれていました。
 自然と指が丸まり、彼女の左おっぱいをつかむような形になってしまいます。
 その手のひらの中央を突ついてくる、尖った固いしこり。
 そして、かすかな胸の鼓動。

「ワタシノオッパイ、ヤラカイデショ?」
 私の左耳に唇を近づけて、彼女がささやくように言いました。
 吐息が耳にかかり、ゾクゾクッと感じてしまいます。
「は、はい・・・」
 ドギマギしている私は、彼女のお顔をまともに見れず、うつむいて自分の右手を見ています。
 その右手が、無意識なのにやんわりニギニギ動いてしまいます。

 しばらく、たぶん10秒くらい、そのままの姿勢でいた後、異国美人さんの手が私の手首をゆっくりと離し、ムーンウォークみたいなステップで50センチくらい後ろに身を引きました。
 再び私の視界に、彼女のゴージャスな肢体全体が収まります。
 彼女のからだが離れても、そのままの形で宙をつかんでいる私の右手。
 ハッとして、あわててその手を下ろしました。

「オシマイネ。センキュウー。シーユー」
 もう一度パチンとウインクして艶然と微笑む異国美人さん。
 私をまっすぐに見つめてくる意味ありげなそのまなざし。
 でも、答えるべき言葉が見つからず固まってしまっている私。

 すると突然、クルッと踵を返した彼女が上半身だけを大きく屈め、お尻を私のほうに突き出してきました。
 えっ?何?
 ホットパンツの腰まわりの布が浮いてしまい、Tバックの日焼け跡が淡く残るお尻の割れ始めあたりまで、彼女の素肌が覗けています。

 状況に追いつけない私を知ってか知らずか、異国美人さんは、ずっと片手で持っていたマンゴーを足元に置いていたご自分のカゴにその姿勢で入れてから上体を起こし、モデルさんのようにシュッとした立ち姿でカゴを片手にぶら下げ、二度と振り向かずそのままレジのほうへゆっくり優雅に歩いていってしまいました。
 キュッ、キュッと左右に揺れる形のいいお尻を、私はその場で呆然と見つめていました。

 はぁー、びっくりした・・・
 我に返った途端、右手のひらに彼女のバストの感触がよみがえりました。
 再び全身がカーッとさっきより一層熱くなって、同時に彼女の最後のまなざしの意味がわかったような気がしました。

 誘っていたのか、からかわれたのか、どちらにしろ彼女は、私の本性を見透かしていたのでしょう・・・

 猛烈な気恥ずかしさが全身を駆け巡り、なぜだか、いてもたってもいられないくらいに発情していました。
 自分の中で処理しきれない事態に、ヘンなスイッチがパチンと入ってしまったようでした。

 何でもいいから無性に恥ずかしいことがしたくなっていました。
 出来ることならこの場で、ワンピースを脱いじゃってもいいくらい・・・
 
 とりあえずワンピの前ボタンをもう一つはずしました。
 私の視点で、おっぱいの膨らみ始めくらいまで肌が見えるようになりました。
 それから、一応周囲を見回して近くに誰もいないのを確認し、左手でワンピの裾を少しまくって右手を入れ、ジーンズの股間のジッパーを素早く一番下まで降ろしました。

 さっき異国美人さんが身を引いたとき、彼女のホットパンツのジッパーが閉じていないことに気がついたんです。
 股上が浅かったので、正面から見ていてもそれまで気がつかなかったのですが、身を引いたとき彼女の両脚が前後に大きくスライドして、フライ部分の布地が左右に割れたのがハッキリ見えました。
 
 日焼けしていない白い肌に、髪と同じ栗毛色の翳。
 丁寧にお手入れしているらしい、刈りこまれた細長い逆三角形。
 つまり彼女も私と同じ、ノーパンノーブラ。

 不注意なのか、ワザとなのか。
 いずれにしても、彼女と同じことがしたいと思ったのです。
 今の私に出来る精一杯の恥ずかしいことを。

 ワンピの裾で隠れてはいますが、男性で言うところのいわゆる社会の窓を全開にしたまま、異国美人さんにお譲りしたマンゴーがあった隣に積まれたバナナの束を一つ、カゴに入れました。
 その隣には深緑鮮やかなゴーヤの山。
 そのゴツゴツして乱暴そうな佇まいにゾクゾクきてしまい、手頃な太さのを一本、カゴに入れました。

 最後はパスタ売り場。
 このスーパーは、乾燥パスタの種類が豊富で、大きな棚二台にぎっしり、上から下までさまざまなメーカーのパスタが並べられていました。
 私がいつも買うメーカーのものは、棚の中段くらいにあります。

 でも今日はちょっと寄り道。
 一番下の段に置いてあるパスタと見比べるフリをして、その場にゆっくりとしゃがみ込みました。
 
 ジーンズ地がお尻を擦り生地が撓んで、役目を果たしていない股間のジッパーが左右に分かれるのが、見えなくても分かりました。
 下半身にスーッとした開放感。
 腿の上をせり上がったワンピの裾の奥で、左右に割れたジーンズ地の隙間から私の無毛な土手が、隔てる布地一つ無く外気に晒されているのがわかりました。
 ワンピの裾をつまんで、そっとめくって覗いてみます。
 ああんっ、なんてはしたない・・・

 パスタ棚を横に移動するように、立ってはしゃがみを3度くりかえしました。
 棚に向かう形でしゃがんでいるので、誰かにソコを見られてしまうことはありません。
 でも、背後を誰かが通る気配を感じるたびにドキンと心臓が波打ち、ゾクッと快感が走ります。

 ねえ?あなたが今通り過ぎた所にしゃがんでた女は、こんなところで自らジーンズのジッパーを開けて、自分のノーパンの下腹部を覗き込んで悦んでいるヘンタイ女なんですよ?
 そう教えてあげたい・・・

 ジーンズの内股部分の滲みは、濡れそぼるほどになっていました。

 いつまでもやっていたい気持ちもありましたが、誰かに不審がられて警備員さんとかを呼ばれたら大変です。
 そろそろお客さんも増えてきたし。
 つづきはお部屋に戻って、誰に気兼ね無く思う存分身悶えよう。
 そう決めて立ち上がり、深呼吸して気持ちを落ち着けてからレジに向かいました。


独り暮らしと私 04


2 件のコメント:

  1. 初コメントさせていただきます(*´∀`*)

    一番大好きなサイトさまだったので ちょくちょく覗かせてもらっていました。

    また更新して下さってとっても嬉しいです♪

    これからも楽しみに更新待ってますね!!



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  2. nayuさま

    コメントありがとうございます。
    大好きと言ってくださって、とても嬉しいです。
    更新、出来るだけがんばりますので、また見に来てくださいね。

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