2015年7月26日

オートクチュールのはずなのに 13

 目が覚めたとき、傍らにお姉さまはいらっしゃいませんでした。
 おそらく私が寝入ってしまった後、寝室にお戻りになられたのでしょう。
 私のからだは、掛けた記憶の無いタオルケットにくるまれていました。

 昨日に比べるとお部屋の中がずいぶん暗い感じ。
 ひょっとして昨日より早起き出来たのかな?
 起き上がって窓辺へ行きカーテンを開けると、お外はどんより曇り空。
 時計を見たら9時5分でした。

 朝のルーティーンワークを済ませたら家政婦モードに突入です。
 まず、昨日出来なかったリビングルームのお掃除からすることにしました。

 お部屋の中央付近にそのままになっていた、昨日のお姉さまからの陵辱の残骸。
 すなわち、溶けた蝋と洗濯バサミが点々と散らばったビニールシートから片付け始めます。
 洗濯バサミを手に取ると、それがくれた痛みと共に、お姉さまからされたこと、を鮮明に思い出してしまい、みるみるからだに淫らな反応が顕われてしまいます。
 だめだめ、今はお仕事優先。

 ダスターで高い所の埃を払うので、窓を開けなくちゃ。
 窓辺に近づいてお外の風景が見えると、やっぱり少し、開けることをためらってしまいます。
 大丈夫、ここは誰にも覗かれないのだから。
 そろそろと開け始めたら、その隙間からねっとりとしたお外の空気が、全裸の素肌全体にまとわりついてきました。
 気温は裸でも寒くない程度、湿度がかなり高いみたいです。

 窓を開け放すにつれて、徐々にヴォリュームを上げて耳に飛び込んで来る、お外の世界の日常的な喧騒。
 ベランダに降り立ち、景色を見渡した後うつむいて、自分が全裸であることを意識したとき、マンション沿いの通りを歩いているっぽい若そうな男性たちの、あははは、という楽しげな笑い声が近くで聞こえ、途端にキュンと感じてしまいました。

 埃を払ってからお部屋の隅々まで満遍なく掃除機をかけ、最後は絞った雑巾で床を拭き掃除。
 なにしろ広いお部屋ですから、雑巾がけだけでも重労働。
 四つん這いになってお尻を高く突き上げ、おっぱいをプルプル揺らしてがんばりました。

 お掃除を終えたら、次はお洗濯。
 このお天気では乾かないかもしれないけれど、一応やっておくことにしました。
 お洗濯すべきものは数枚のタオルと、お姉さまが昨日お召しになっていたマキシワンピースだけですから。
 そう言えば昨日、私とお姉さまは一切下着類を着けていなかったのでした。

 ランドリールームに入ると、奥のバスルームから物音がしていました。
 お姉さまも起きられたんだ!
 今日はどんなことをされちゃうのだろう。
 ワクワクとドキドキがからだ中に漲りました。
 雨にならないうちにお洗濯ものを手早く干して、お食事の用意をしなくっちゃ。

 疼きが増したからだをなだめるために、エプロンは直子流で身に着けました。
 一度きちんと結んだエプロンの紐を、洗濯バサミに両乳首とクリットを布越しに噛ませてから解きました。
「はうんっ!」
 ヒラヒラなエプロンを、秘所三点止めが必死に噛み付いて支えてくれています。

 今朝のメニューはベーコンエッグとオニオングラタンスープ、そして昨日好評だったコールスロー。
 サンドウイッチも作っておいて、トーストとサンドウイッチ、お好きに選べるようにしました。
 お紅茶の用意もしようかと迷っていたら、お姉さまがお顔をお見せになりました。

「おはよう。朝っぱらからドエム全開なのね?」
 私のエプロン姿をご覧になってのご感想。
「あ、おはようございます!」
 今日のお姉さまは、渋いグレイのシンプルなTシャツワンピース姿。
 ボートネックから覗く鎖骨がセクシー。
 下着ラインがまったく見えないので、今日も素肌に直みたいです。

「なんだか今日は生憎の天気みたいね。さっきネットニュース見ていたら、午後には東京でゲリラ豪雨あるかもですって」
 窓際まで行かれたお姉さまがお空を見上げました。

「お食事どうします?ベランダにご用意しますか?」
「うーん。このお天気じゃねえ・・・直子はもちろん、外でしたいのでしょ?」
「えっ?いえ、私はお姉さまのご希望に従うだけですので」
「今にも降ってきそう。食べている最中に降ってきちゃってもメンドクサイし、残念だけれど中にしときましょう」
 お姉さまが戻ってこられ、ダイニングの椅子に腰掛けられました。

「ワインはどうします?お飲みになられますか?」
「うーん。昨夜少し飲みすぎちゃったからなー。あ、でもぐっすり寝たから体調はいいけれど」
「ではお紅茶で?」
「そうね」
 お答えを受けて、テーブルにお料理を並べていきました。

「心なんてお天気で変わる、っていう歌があったけれど、本当ね。曇り空だとやっぱり気持ちもアンニュイ。休日ラストだっていうのにがっかり」
 今朝のお姉さま、なんだか少しご機嫌ナナメなご様子。

「晴れていたら食事の後、裸の直子にベランダでバレエ踊ってもらおうと思っていたのになあ。ローター挿れて、音楽かけて、本格的に」
 スープを置くためにお姉さまへ近づいた私の胸にお姉さまの右腕が伸び、洗濯バサミがひとつ、無造作に外されました。
「あぅっ!」
 前掛け部分がペロンとめくれ、左のおっぱいだけ剥き出しになりました。
「相変わらず乳首勃てちゃって。直子ってブレないわよね?ん?あ、いい匂い」
 気だるい感じでおっしゃってから最後に付け加えたお言葉は、オニオングラタンスープへ向けられたものでしょう。
 その後はイタズラもされずお料理を並べ終わり、エプロンを自分で外しました。

 全裸に首輪の私とTシャツワンピ一枚のお姉さまとで差し向かい。
 お食事が始まると、お姉さまのご機嫌もだんだん落ち着いてきたようでした。
 美味しい美味しい、って何度も褒めてくださり、嬉しくなりました。
「このサンドウイッチの、ピリッと効いたマスタードの加減が絶妙よね」
 ニコニコ頬張るお姉さま。
 私の頬も自然と緩んでしまいます。

「そう言えば直子って、辛い食べ物大好きでしょう?」
「えっ?あ、いえ、あんまり得意なほうでは・・・」
「そうなの?絶対好きだと思ってた」
「学生の頃、お友だちと、凄く辛いけれど美味しいって有名なカレー屋さんに挑戦したことがあって、確かに美味しかったのですけれど、食べている最中の汗や鼻水がすごくて・・・」
「うん」
「それ以来、そういうのは敬遠気味です」

「ふーん。あのね、辛さっていうのはね、味覚ではないんだって」
「えっ?」
「取引先の人との雑談で聞いたのだけれどね、辛いっていう味覚は無くて、辛さを感じるのは痛覚なんだって」
「へー」
「つまり、辛い、っていうのは、痛い、と同じ。それで、痛い、がつづくと痛みを和らげようとしてベータエンドルフィンとかいう脳内麻薬みたいなのが分泌されるの。それで、気持ちいい、になるわけ」
「はぁ・・・」
「これって、何かに似ていない?」
「ああ」
「そう。直子みたいなマゾの苦痛が快楽に至るプロセスと同じなのよ。だから、檄辛好きはドエム、っていうのが、その人の結論だったの。直子なら檄辛好きになる素質、充分あるのじゃない?」

「うーん・・・辛いものが好きイコール痛いのが好き、というこですよね?確かにそうなのかもしれませんが、私は食欲と性欲を結びつけたことがないので、あまりピンときません・・・」
「私もたまに辛いものが食べたくなるときもありますけれど、そのときムラムラしているわけでもないですし、ムラムラは別の方法で解消しちゃいますから・・・」
「マゾへの責めのひとつとして、辛いカレーを無理矢理食べさせて、そのつらそうなだらしない顔を見て愉しむ、っていうのをされたら、私も目覚めちゃいそうな気もしますが・・・」

「なるほど、その責めは面白いかもね。だけど辛いものの摂り過ぎはからだにも悪いから、直子が好きでないのなら、したくないな」
 お姉さまからの、なんておやさしいお言葉。
「それに辛さ、って一口に言っても、いろいろあるじゃない?たとえばトウガラシならホットって形容されるし、ミントやワサビみたいな辛さならクールでしょ。だから、たぶんやっぱり辛さって、味でもあるし痛さでもあるのよ。エムだエスだっていうよりは、好みの問題よね」
 
 その話題はそこで終わり、お食事もあらかた終えて、お紅茶アンド食休みタイムになりました。
 お姉さまがテレビを点けると、レジャーを終えた車の都会へのUターンラッシュのニュースをやっていました。

「大型連休中の都心て、本当に人も車も激減して、ひっそりするのよね。とくにお正月なんてガラガラ。あ、もちろん遊び場所のある繁華街は別よ」
「そのぶん、こっちに残った人たちは静かでいいけれどね。今年の年始の連休中に用事があって官庁街のほうへ車で行ったらスイスイでさ、ビル街にまったく人影が無くて、まるでゾンビ映画のワンシーンみたいだった」
 小さく笑いながらそこまでおっしゃって、ふと何かを思いつかれたような表情になったお姉さま。
 カップを手にしたまま窓辺まで行き、しばらくお外を眺めていました。

「直子ってさ、今まで街中で、本当のオールヌードになったことはある?」
 テーブルの上を片付けようと立ち上がりかけた私の傍まで来たお姉さまが、覗き込むように尋ねてきました。
 その瞳が愉しげに輝いています。
「あの、えっと・・・」
「本当のオールヌード、っていうのはさ、つまり、上にコートとか上着とかを羽織っていない状態の全裸で、誰かが来てもすぐに隠せる状態じゃないことね。つまり正真正銘のスッポンポン。今みたいな状態。あ、もちろん首輪は別。こういうのって、マゾのシンボルみたいなものだから」
 再び座り直した私に背後から、覆いかぶさるように抱きついてきて、私のおっぱいをやんわりもてあそぶお姉さま。
 ああん、くすぐったいですぅ。

「あの、えっと・・・」
 おっぱいをやさしく愛撫されながら、一生懸命思い出しました。
「高校2年のとき、やよい、あ、いえ、百合草先生と遊んだとき、通っていた高校の裏門で写真を撮られたときは、ぜ、全裸でした・・・あんっ、雨がざんざん降りで、もうひとり、ユマさんと一緒で・・・あぅっ、ちょうど小さなトラックがやってきて・・・あんっ」
 私の言葉に合わせるように、両方のおっぱいを強く弱く揉みしだくお姉さま。

「ふーん。それだけ?シーナさんとは?」
「あとは、えっと、シーナさまとは、お外では・・・ああんっ、セレクトショップで、結果的に全裸にされたことは、ありました・・・知らないお客様が何人かいらっしゃって・・・」
「ああ。あの裸コートのときね。でもそれは、一応屋内か」
「は、はい・・・ああんっ」
 お姉さまの指のターゲットが私の乳首に移り、私はハァハァ興奮していました。

「その2回きりなの?」
「は、はい・・・他にもお外でえっちな格好をしたことは、な、何度かありましたけれど、全部脱いだりはしていません、たぶん・・・ああんっ・・・スケスケとか、ノーパンとか・・・あっ!・・・」
 そのとき、唐突に思い出したことがありました。
 私ったら、もう一回あるじゃない、お外で真っ裸になったこと・・・

「何?今の、あっ、は?」
 すかさずお姉さまからツッコまれ、乳首を捻り上げられました。
「ひーぃんっ!ごめんなさいぃ、もう一回だけありましたぁ・・・高三のとき、地元の小山みたいな森で・・・」
「あら、それは初耳ね。それも百合草女史と?」
「あの、いえ、それはひ、ひとりで、と言うか、成り行きで・・・」

 高三のとき、やよい先生が住んでいらっしゃった町に遠征して、ひとりノーパン遊びをしていてカズキくんと知り合ったことは、今まで誰にも、やよい先生にもシーナさまにもお姉さまにも、お話したことはありませんでした。
 その状況やお相手があまりにも特殊で、ある意味アブノーマル過ぎるし、自分自身に後ろめたい気持ちが少なからずあったので、誰にも言わず、出来れば死ぬまで隠匿しておくつもりだった、私だけのヒミツでした。

 お姉さまにおっぱいと乳首を執拗にもてあそばれて喘ぎながら、カズキくんとの一部始終を白状しました。
 カクレガのこと、お医者さんごっこのこと、生まれて初めて潮を吹いてしまったこと、ざんざん降りの森で全裸で抱き合ったこと、そしてミキちゃんとのことまで。
 今まで秘密にしていたことの罰として、お姉さまにたくさんお尻をぶたれました。

「直子ったら、オネショタのケまであったのね?本当に呆れたヘンタイお姉さんぶりだこと」
「そのくらいの子なら、勃たないものね。でもそれって限りなくハンザイに近いわよ」
「ずいぶん強烈なお医者さんごっこだこと。その子のその後の人格形成が心配になっちゃうわね」
「それってたぶん、ちっちゃな子のこぶしで、ボルチオ開発されちゃったのよ。それで直子、中イキまで覚えちゃったのね」
 お姉さまからのからかいと蔑みのお言葉を聞きながら、あの子たち、今頃どうしているかな、なんて考えていました。
 あれから早くも3年以上、経っていました。

「おーけー、わかったわ。ヘンタイ直子は今まで2回、外で素っ裸になったことがある、と。それもいずれも雨の日。つまり、3度目を経験するのに、今日なんかおあつらえむきな天気だと思わない?」
 ダイニングを離れ、床に四つん這いになっている私のお尻にバラ鞭を振るいながら、お姉さまがおっしゃいました。
 私はもうすでに2回、お姉さまの指と鞭でイかされていました。

「あうっ!えっと、それは・・・」
「だからつまり、今日はこれから出かけることにするの。車出してあげる。直子の露出マゾレベルの経験値を稼ぎに行くのよ」
「えっ!」
「前にも言ったでしょ?あたしは、百合草女史やシーナさんと直子との甘酸っぱい思い出をことごとく上書きして、直子の一番のお相手になりたいの」
「まあ、今聞いたカズキくんとの思い出は、さすがのあたしも太刀打ちする術が無いけれど」
 お姉さまの唇が近づいて、深ーいくちづけをくださいました。

「それにさっき教えてあげたじゃない、連休中の都心は人が少ないの。こんな天気だし、連休最終日だし、輪をかけて少ないだろうことは保証するわ」
「で、でも、どこに行くのですか?」
「そうね、官庁街なら絶対休みで人いないから、丸の内あたり行ってビルをバックに写真を撮ってきましょう。今日の目標は、直子が街中で素っ裸になること」
「・・・東京の街の中で私、全裸にならなくてはいけないのですね?」
「そうよ。ワクワクしちゃうでしょ?一昨日のスーパーのときも、直子、すっごく嬉しそうだったものね」
 おっしゃってから、お姉さまの瞳がキラッと妖しく輝きました。

「そうだった。直子の露出レベルは一昨日、ずいぶん上がっちゃったんだっけ」
 私のお尻をスリスリさするお姉さま。
「ごめんごめん。忘れていたわ。あのとき直子が一番興奮していたのって、直子が自分からレジの子に、裸のお尻を見せつけたときだったものね?」
 お姉さまの指がどんどん、私のお尻の穴のほうに寄ってきていました。

「もう裸になるぐらいじゃ、直子はぜんぜん興奮出来ないわよね?ちゃんと誰かに視てもらわなくちゃ」
「それならこうしましょう。今日の直子の目標は、街中で素っ裸になって、その姿を見知らぬ誰か三人以上に見せつけてくること」
「まず人通りの少なそうなところでウォーミングアップして、徐々に人混みに入っていく、っていうのはどう?」
「そ、そんなこと私・・・あうっ!」
 お姉さまの指が私の肛門にズブリと挿さりました。

「せっかくあたしがドライブデートに誘っているのに、なんだかあまり乗り気ではないみたいね?直子にノーっていう選択肢なんて無いこと、忘れちゃった?」
「あぅ!、いえ、あの、ごめんなさいぃ」
 お姉さまが挿し込んだ指をグリグリしながら、もう片方の手で尻たぶをバチバチ叩きます。

「どうせ明日は朝から羽田だし、あたしも今夜は池袋にいたほうが便利なのよ。それに、直子には部屋もすっかり奇麗にしてもらったから、家政婦直子へのお礼として、夕食はどこかのレストランで奮発してあげる」
「あうっ、はいぃ、あ、ありがとうございますぅぅ」
「連休最後に、ふたりで忘れられない思い出をつくりましょう!」
「はいぃぃ、お姉さまぁ・・・」

「そうと決まったら準備しなくちゃ。ほら、早くイっちゃいなさい!」
 お尻の穴をほじられながらクリットをつままれました。
「あぅぅ、いぃぃ、もっとぉぉ・・・」
「いやらしい声だこと。あたしも興奮しちゃっているから、ちゃんと鎮めて、少し冷静にならなくちゃ」
「ほら早くイって!次はあたしの番なのだから」
 お姉さまが片手でスルスルと、Tシャツワンピを脱ぎ始めました。


オートクチュールのはずなのに 14


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