2016年10月30日

非日常の王国で 04

 先頭に立って社長室のドアを出て行く、コスプレ姿のミサさま。
 リンコさまの手で促されるように背中をこずかれ、ミサさまの背中につづく全裸の私。
 背後で何かガサゴソする音の後、少し遅れてリンコさまの足音がつづきました。

 昨日、今日と梅雨の晴れ間、何枚もの大きなガラス窓から夏へと向かう眩いくらいの陽射しが射し込む明るいメインルーム。
 整然と並んだデスクの中でも一際大きい、綾音部長さまのデスクを乗馬鞭で指し示されるミサさま。
 余計なものは何ひとつ出ていない広々としたデスクの上に体育座りを命ぜられた私。
 恥辱のショーの始まりでした。

「まずはさ、ミサミサにナオコの剥き出しマゾマンコ、じっくり視てもらいなよ。アタシはイベントの日にイヤって言うくらい見せられたけど、ミサミサはずっと会場でブタカンだったからね」
 右手にハンディなビデオカメラを持たれたリンコさまが、レンズを私に向けながらおっしゃいました。

「えっ!?さ、撮影されるのですか?」
 思わず自分の膝を抱え込むように体育座りを縮こまらせて、顔だけ向けて抗議しました。

「ナオコのお姉さまとの取り決めだもん。ナオコでアソぶときは、後からチーフも愉しめるように、出来る限り記録しといて欲しいんだってさ」
 ニヤニヤ笑いながらレンズを私の顔に近づけてくるリンコさま。

「ほら、そんなに丸まってちゃ、ナオコの剥き出しマゾマンコ、見えないじゃない?脚を開きなさい」
 おっしゃりながら少し後ろへと移動されるリンコさま。
 代わってミサさまが私の正面に来られました。

 ミサさまの乗馬鞭の柄が、ピッタリ閉じた私の両膝小僧のあいだに割り込んできました。
「開け」
 ドスの効いたアルトなお声とともに、乗馬鞭の柄で両膝を左右に割られます。
「は、はい・・・ど、どうぞ、ご覧ください」
 観念して両足を左右に大きく開きました。

 私の股間の目の前に、ミサさまのお顔。
 ミュールを履いたままなのでヒールの高さの分、腰を前方へ突き出す形になってしまいます。
 両脚をMの字に広げた中心部分の裂け目がパックリ開き、粘膜が空気に触れたのがわかります。

 その部分をメガネ越しにじーっと覗き込んでくるミサさまのつぶらな瞳。
 その様子を横から撮影されているリンコさま。
 視線を少し上に上げると見慣れたオフィス、大きな窓に広がる青い空。

 私、こんな真っ昼間に、こんなところで、こんな格好・・・
 喩えようもない背徳感が甘美な快楽信号へと姿を変え、全身をつらぬきました。

「貴様、どうしてこんなに性器を濡らしているんだ?」
 ミサさまが冷たくお芝居っぽく、尋ねてきました。
 息が内腿にかかるほど、お顔を近づけて。

「は、恥ずかしいからです・・・」
「なぜ恥ずかしい?」
「そんなにお近くから、直子のマゾマンコをご覧いただいているので・・・」
「ふん。だが恥ずかしいのと、愛液を垂らすのはイコールではないだろう?愛液とは、気持ちのいいときに分泌されるものではなかったか?」
「はい・・・直子は、恥ずかしいのが、気持ちいいんです・・・そういう、へ、ヘンタイ女なんです・・・」

「だったらさ、もっと恥ずかしくなれば、もっと気持ち良くなれるんだよね?」
 リンコさまがカメラを構えたまま、会話に割り込んでこられました。
「は、はい・・・」
 レンズに顔を向けてお答えする私。

「なら自分の指で押し広げて、ミサミサにナオコのマゾマンコ、奥の奥まで視てもらったら?」
「えっ?あ、は、はい・・・」

 もはや全身が被虐の塊と化していました。
 今、リンコさまが記録されているテープを、お姉さまがご覧になるんだ。
 それならお姉さまにいっぱい愉しんでいただけるよう、心の底からみじめなマゾドレイに成り切らなくちゃ、と。

 うつむいて、両手を自分の股間にあてがいました。
「そういうときは、何かお決まりのセリフがなかったっけ?」
 リンコさまがからかうようにおっしゃいました。
「あ、はい・・・」
 
 リンコさまのお言葉で、今まで妄想の中で何度も口にしてきた定番のセリフがパッと頭に浮かび、スラッと唇からこぼれ出ました。
「ミサさま、リンコさま。どうぞ、どうしようもないヘンタイ直子の淫らな剥き出しマゾマンコを奥の奥まで、じっくり存分に、ご覧くださいませ・・・」

 両手の指先を裂け目の左右にあてがい、思い切り引っ張りました。
 濡れそぼる粘膜がより広範囲、ヒヤッと外気に晒されたのわかりました。

「意外と小じんまりしているんだな、貴様のマゾマンコ」
 ミサさまが顕微鏡を覗く化学者さんみたいなご様子で、メガネを私が自ら押し広げているマゾマンコに近づけています。

「中の襞がときどきヒクヒクうごめいている。奥はけっこう深そうだ」
「触らなくても熱を持っているのがわかる。ホカホカ湯気さえ見えそうだ」
「愛液が白濁しかかっているぞ。それになんとも牝クサイ臭気を発してる」

 今のミサさまにこそ、あの白衣を着ていただきたい、と思うほど、お医者さまのように冷静沈着なご感想。
 それでも決して、そこに触れてはきませんでした。

「この裂け目の先端でテラテラ光っている豆のようなものは何だ?」
「・・・クリトリス、です」
「ずいぶん腫れ上がっているな?興奮しているのか?」
「は、はい・・・ミサさまの手で虐めていただきたくて、仕方ありません・・・」
 おねだりするような口調になってしまいます。

「ふん。貴様のようなヘンタイ女には、この鞭一本で充分だ。私が直接、手を出すまでもないこと」
 乗馬鞭の先のベロで、クリトリスをチョンとつつかれました。
「あうっ!」
その部分から全身へと電流がほとばしり、思わず腰が浮き、後ろへのけぞりました。

「ははっ、ケツの穴までヒクヒクしてるぞ?この淫乱女がっ!」
 ミサさまの乗馬鞭が左の内腿にパシッ!
「あうぅっ!」

 もはや我慢の限界でした。
 鞭打たれてからだがビクンと跳ねた拍子に、右手の人差指と中指がズブリとマゾマンコの中に挿し込まれていました。

「はうんっ!」
 すぐに二本の指が中でくの字に折り曲がってラビアを擦り始めます。
 同時に親指を上へと伸し、腹で膨らんだ肉の芽を捏ね回し始めます。
 空いた左手はおっぱいへ。
「あーんっ、うふぅーーっぅぅ」

「あーあ。勝手にマンズリ始めちゃったよ。こうなるともう、止まらないだろうねえ」
 呆れたようなリンコさまのお声。
「本当に不治のドマゾ女だな。まさにサカッたメス豚だ。まだ真っ昼間で勤務中だって言うのに」
 冷ややかに蔑みきったミサさまのお声。

 おふたりの嘲りの中、それでも私の指は止まりませんでした。
 おふたりに裸になるようにご命令されてから今まで、溜まりに溜まった発情が、闇雲に出口を求めていました。
「あーーっ、いいっ、いいっー」
 自分の指の動きに合わせて、背中がピクピク波打ちます。

「あれー?ナオコちゃん?イクときは、どうするんだっけ?」
 リンコさまのちっちゃな子に向かって諭すようなお声に、カメラのレンズを上目で見つめました。

「ああん、リンコさまぁ、イッテも、イッテもいいですかぁ?」
「違うでしょ。今ナオコが許しを乞うのは、アタシじゃなくてミサミサでしょ?」
「あうっ、ごめんなさいぃ、ミサさまぁ、イッテ、イッテいいですかぁぁ・・・」

 私の真正面で腕組みして私を眺めているミサさまに向けて懇願したとき、私が乗っているデスクの一番端に置いてあった電話機が突然、電子音を発し始めました。
 三人の肩が同時にビクンと震え、フリーズする中、鳴り響きつづける呼び出し音。

 最初にフリーズが解けたのはリンコさま。
「ちょっとこれ、持っていて」
 私に向けたままのビデオカメラをミサさまに託すと、電話機に駆け寄りました。

「はい。お待たせしました、ダブルイーです・・・はい、あ、ワタクシは大沢です。はい、早乙女は生憎出かけておりまして・・・はい・・・」

 リンコさまが急に丁寧な業務口調でご対応されているのを聞いて、今更ながらに、普段なら今がお仕事時間中なこと、そんな時間に自分があるまじき格好であるまじき行為をしていることを思い知り、せつなさとみじめさがこみあげてきました。
 
 追い討ちをかけるように、ミサさまのカメラのレンズが私のマゾマンコから離れ、今の状況をご説明でもするかのように、オフィス内をグルっと一周舐めた後に、私の顔へと戻りました。
 お電話に応対されるリンコさまのすぐ横で、大股開きのマゾマンコに右手を突っ込んでいる私の姿が記録されたはず。
 お姉さまはこの映像をご覧になって、どういうふうに思われるだろう・・・

「はい、携帯電話なら捕まると思います・・・はい・・・よろしくお願いいたします・・・」
 リンコさまが受話器を置き、私の前に戻ってこられました。

「いいところで邪魔が入っちゃったね、って言っても勤務中なんだから仕方ないか。ナオコ、イッた?」
「あ、いえ。お電話にびっくりしてしまって・・・」
 お電話中ずっと息を殺していたのですが、指はマゾマンコに潜り込ませたままでした。
 粘膜がつづきをおねだりするように、ときどきヒクヒク痙攣するのがわかりました。

「電話がくるたびにナオコがおあずけけ食らうのも面白いけど、アタシらもそろそろ仕事に戻らなくちゃいけないし、手っ取り早くイッちゃってもらおうかな」
 リンコさまが足元に置いていたショッパーから何か取り出しました。

「ほら、これ使いな」
 デスクの上に置かれたのは、先程見せられたイボイボの付いたバイブレーターでした。
「ナオコはこれのレビューも書かなきゃいけないんだから、しっかり感触を味わいながらイキなさい」
 見るからに膣壁をいたぶりそうなその凶々しい形状に、再び首筋がゾゾッ。

「それと、これも使うといい」
 ミサさまの手でデスク上に投げ出されたのは、金属製の小ぶりな事務用目玉クリップ2つ。
「マゾって奴は、苦痛も快楽なのだろう?これで貴様のあさましく勃起した乳首を虐めてもらうがいい」
 ミサさまが今にも舌なめずりしそうなほど嗜虐的なお顔でおっしゃいました。

 目玉クリップを手に取ってみると、かなりバネが強いタイプ。
 これで乳首を挟んで、あの凶々しいバイブを突っ込んで・・・
 考えただけで、イク寸前にまで昂りが蘇るよう。

「まず乳首にクリップを噛ませて、それからバイブを挿入しろ。その後バイブを咥え込んだまま四つん這いになって、ケツを私に向けろ。私が貴様に更なる苦痛を与えてやるから」

 ミサさまのはだけた白い胸元が、うっすら汗で光っていました。
 私も汗びっしょりですが、リンコさまを見れば空調は心地よく効いているはず。
 ミサさまも、私の恥辱にまみれた姿をご覧になって、興奮されているんだ・・・
 屈辱的な状況なのに、なんだか嬉しくなってしまいます。

 目玉クリップを手に取って先端を押し広げ、まずは右の乳首に。
「あうっ!」
 思った以上の挟む強さに思わず眉根が寄ってしまいます。

 激痛の後のジーンとした疼痛がからだを駆け巡る中で左乳首にも。
「あうぅぅっ!」
 痛みの源が2箇所となり、おっぱい全体がジンジンと痺れるような鈍痛の渦に包まれます。
「うわーエロい顔」
 リンコさまのレンズが歪みきった私の顔に近づきました。

 それからイボイボのバイブを手に取り、ゆっくりとMの字の中心へ。
 ミサさまのメガネ越しのまなざしと、リンコさまのレンズ越しの視線が、微動だにせず膣穴に集中しています。
 垂れるほど濡れそぼっていますから、膣壁をザラザラいたぶりながらもズルヅルっと侵入していきました。

「あーーーっ!」
 そのおぞましい感覚に思わず大きく淫ら声をあげる私。
 それにずいぶん奥まで届いている。
 こんなの二、三回ピストンしただけで、すぐイッちゃいそう。

 今すぐに動かしたい欲望を振り切って、お言いつけ通り四つん這いになるべく、からだをひねります。
 左手でバイブを押さえたまま右手をつき、からだを右に回転させて両膝をデスクに。
 お尻をおふたりに突き出した格好でバイブを右手に持ち替え、左腕の上に頭を乗せました。
 重力で垂れ下がったおっぱいの先の目玉クリップふたつが、デスクスレスレにプラプラ揺れています。

「うん。いい格好だ。貴様のケツの穴まで丸見えだぞ。ほら、バイブを動かせ」
 ミサさまの乗馬鞭のベロが左の尻タブをぺろんと舐めました。
「あ、は、はい・・・」
 右手で持ったバイブの根本をゆっくり前後に動かし始めます。

「あっ、あっ、あ、いぃ、いぃ、いぃーっ」
 膣の中をザリザリ暴れる細かなイボイボたち。
 グチュグチュという卑猥な音とともに、右手はみるみる愛液まみれ。
「あっ、いいっ、きもちいいっ!あんっ、あっ、あーっ」
 右手のピストンの速度がどんどん上がってしまいます。

「こんな人前で、あさましい格好で自慰行為を見せつけて、貴様にはそれが、そんなに気持ちいいのか?」
 ミサさまが乗馬鞭のベロで私のお尻をスルスル撫でながら尋ねてきます。
「はいぃ。ごめんなさい・・・私は、直子は、こういうのに感じてしまうヘンタイなんですぅぅ」
 私を左横から撮影されているリンコさまに顔を向け、喘ぎ喘ぎにお答えします。

「ふん。とんだヘンタイ社員だな。こうされるともっと嬉しいんだろ?」
 パシッ!
 左の尻タブに小気味良い音の一撃。
「あうっ!!!」
 その鮮烈な刺激にお尻がクイッと跳ね上がった瞬間、頭が真っ白になってイッていました。

 それでも動きを止めない私の右手。
 おまけにイッた瞬間に右手がバイブの根本の何かのスイッチを押してしまったらしく、膣内でブインブイン暴れ始めました。
「あーーっ、いやーーっ、もっと、もっとーーーっ、ミサさまーーっ」
 頭で考える前に唇が懇願していました。

「何をもっとなんだ?」
「お尻にもっと、もっと、鞭をくださいーーっ、ぶってくださいーーーーっ」
 本能からの欲求でした。
 お尻を叩かれることで痛みと快感が重なり合って、上限だと思われたエクスタシーが、より濃密な高みへと導かれるように感じていました。

 ピシッ!バチッ!ピシャッ!
 ヒュンという身の毛もよだつ前奏を伴って奏でられる打擲音。
 その刺激がもたらす苦痛と膣内のバイブによる圧倒的な快感とのほろ苦くも甘美なハーモニー。

「もっとぉ、もっとぉ、もっとぉーっ!!!」
「ミサさま、リンコさま、イッてもいいですか?ィきます、ィきますぅ、イッちゃいますぅ・・・」
 私のからだは、乗馬鞭という指揮棒に従って奏でられる楽器のように、何度も何度もオーガズムという歓喜の旋律を歌い上げました。

「やれやれ、やっとお目覚めのようね」
 気がつくと私は、ベトベトに濡れそぽった台の上に突っ伏していました。
 ぼんやりとした視界に見えるリンコさまとミサさまのお姿。

 そうだ、ここはオフィスで、私はオフィスでオナニーショーをしていたんだ。
 ガバッと起き上がると、お尻がヒリヒリ。
 お尻の上には濡らしたタオルが掛けられていました。

「ごめんね。ちょっとやりすぎちゃったかな?」
 ミサさまがきまり悪そうなお顔で私の顔を覗き込んできました。
「そんなことないよ。ナオコが、もっともっと、っておねだりしてたんだから」
 リンコさまが相変わらずビデオカメラを構えたままおっしゃいました。

「ナオコはね、ミサミサに鞭で叩かれながら何度も何度もイッて、そのうちにパタッと動かなくなっちゃったんだ」
「ヤバイ、と思ったけれど肩やお腹はビクンビクン上下していたし、息もハアハアしていたから、しばらく様子を見ていたら、今復活したってわけ。3、4分くらいかな、ナオコの意識トンでたの」

「一部始終は全部、このビデオで撮ったから、ナオコのお姉さまに後で見せてもらうといいよ。それにしても凄かったね、ミサミサ?」
「うん。ボクの直子を見る目が180度変わった。聞いていた以上のドマゾぶりだったから、これからもいろいろ愉しめそうで、嬉しい」
 素に戻られたミサさまが、やっとカメラを降ろされたリンコさまをじっと見つめながらおっしゃいました。

 なんだかおふたり、やけにピトッと寄り添われている気がします。
 ひょっとすると私の痴態にアテられて、おふたりもムラムラされてきちゃったのかな?
 そんなことをふと思い、同時にお姉さまのお顔が頭に浮かびました。
 そう言えばお姉さまとの最初の出逢いでも、オナニーショーをご披露して、最後に気絶しちゃったんだっけ・・・

「それにしてもひどい有様だこと、床もアヤ姉のデスクも」
 リンコさまに促されてデスクを見ると、辺り一面ビチャビチャのベトベト。
 周辺の床にまで水溜りが出来ていました。

「なんで床にまで・・・」
 思わず口走った疑問にリンコさまが笑いながら応えてくださいました。
「あれ?シオ吹いたの憶えてないの?アタシら横にいたから直撃は免れたけど」

「アタシらは仕事に戻るから。ナオコが自分で汚したんだから、自分で後始末なさい」
「とくにアヤ姉のデスクは、念入りに拭いておかないと。あの人鼻もいいからね。ヘンな臭い残しておくと後から何言われても知らないよ」
「モップやバケツは給湯室ね。オフィス外に出るときは白衣のみ。オフィスに戻ったら当然脱いで全裸」
「アタシらは今日も遅くまで残るから、退社するとき内線ちょうだい。それまではずっと全裸厳守。監視カメラがあることを忘れないでね」
 リンコさまにキビキビと指図され、私はヨロヨロとデスクから降りました。

「ナオコのからだもベトベトだね。水汲んできて、よく拭いてから帰りなさい。クリップは外さなくていいの?」
 リンコさまのお言葉で自分の胸を見ると、ふたつのクリップがまだしっかり噛み付いていました。
 これを外すとき、すっごく痛いだろうな・・・
「あ、大丈夫です。後で外しますから」
 なぜだかおふたりにその姿を見せたくない気がして、そう答えてしまいました。

「ふーん。本当に痛いの、好きなんだねえ。ま、いいけどさ。あともうひとつ忠告しておく」
 リンコさまがイジワルそうに笑って私の下半身を指さしました。
「今夜のシャワーはぬるめにしたほうがいいよ。ナオコのお尻、まんべんなく真っ赤っ赤に腫れ上がってるから」
 そのお言葉を聞いた途端に、お尻全体がジンジンヒリヒリと熱く疼いてきました。
 
 おふたりでお顔を見合わせ愉快そうに笑い合い、肩寄せ合って仲良くデザインルームへと消えていくリンコさまとミサさま。
 時刻はそろそろ午後の4時半になろうとしていました。


非日常の王国で 05


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