2011年5月7日

しーちゃんのこと 02

各自持ってきたお菓子とトランプの大貧民で盛り上がりながら、いろんなことをたくさんおしゃべりしました。

進路のお話もしました。
愛ちゃんとあべちんは、沿線近場にある公立高校、ユッコちゃんは、スポーツが盛んで水泳部が強い私立高校、曽根っちは、とある私立大学の付属高校に進学するつもりだそうです。
私は、なかなか決められずにいろいろ迷っていたのですが、夏休みの間によく考えて、沿線にある私立の女子高校に進むことに決めていました。
この高校は、この土地に古くからある歴史のある学校で、お勉強のレベルもけっこう上のほうな進学校。
私の学力だとギリギリのラインでしたが、他に良い候補がみつからないので、がんばって挑戦してみることにしました。

私がそれを告げると、
「あっ、ワタシもそこ、受ける予定」
しーちゃんが場に最後のカードを出して大富豪を維持しつつ、嬉しそうに言いました。
「でも、ワタシの頭じゃたぶん、受かんないだろうけどネー」
しーちゃんが私の顔を見て、はにかむように笑いました。
しーちゃんは、そこを含めて3つ、女子高ばかりを受験するそうです。

そんな感じでワイワイガヤガヤ楽しく時間が過ぎていきます。
「じゃあ、そろそろラスト三回勝負にしよっかー」
曽根っちが時計を見て場を仕切ります。
「最後の最後に大貧民だった人は、罰ゲームね。何にしよっかなー?」
「明日の自由行動のとき、みんなにアイスおごる」
「お風呂でみんなの背中を流す」
「くすぐりの刑とか」
みんな口々にいろんなことを好きに言い合っています。

「じゃあ、今現在大貧民のあべちんに決めてもらおう」
愛ちゃんの提案です。
「うーんとねえ・・・今まで誰にも教えていないヒミツを一つ、告白する、っていうのはどう?」
「いいね、いいねー」
「賛成!」
「わたし、なお姫のヒミツ、すっごく聞きたーいしぃ」
そういうことになりました。
って、私は何を告白したらいいのかな?・・・
一気にドキドキしてきてしまいました。

結局、私はなんとか平民を維持して、最後の最後に大貧民になってしまったのは曽根っちでした。
「こういうのって、たいてい言い出しっぺがなっちゃうんだよねー」
ユッコちゃんがニヤニヤしながら曽根っちの背中を軽くポンポンと叩きました。

トランプやお菓子を片付けて、並べて敷いたお布団の中央にみんなで顔を寄せてうつ伏せに寝そべりました。
「それではお待たせしました、ナカソネスミレさんの告白ターイムッ!」
言いながらあべちんが立ち上がり、お部屋の電気を薄暗くしました。

みんなの視線が曽根っちに集中する中、曽根っちは、しばらくためらってるみたいに目を伏せていましたが、やがて覚悟を決めて小さく口を開きました。
「アタシねえ、この夏休みの間に、カレシができちゃったんだ・・・」
「ええーーーーーーーっ!」
つぶやくような曽根っちの声をかき消して、私たちの驚愕の声が大きくお部屋に響きました。
「うそうそ、うそーっ!」
「え、どこでどこでどこでみつけたの?」
「誰?誰?誰?」
「うちの学校の人?何才?何才?」
私も含めてみんな一斉にワイワイと、曽根っちにいろんな質問を投げつけていました。

「あなたたちっ!明日も早いんだから早く寝なさいよっ?!」
突然、お部屋の扉がガラッと開いて、他のクラスの担任な女性の先生に厳しい声で注意されました。
各お部屋を見回っているのでしょう。
「は、はーい」
「ごめんなさーい」
「おやすみなさーい」
先生が扉をピシャリと閉めて出て行くと、みんなで耳をすませ、廊下から立ち去った頃合を見計らって、またボソボソとおしゃべりを始めました。

曽根っちのお話をまとめると、
そのカレシは、曽根っちのお姉さんの高校の頃のお友達の弟さんで、現在高校一年生、演劇部に入っているそうです。
お姉さんがまだこっちにいた頃にも二、三度顔を合わせたことがあって、その頃から曽根っちはその人のことをカッコイイな、と少し思ってて、この夏休みにお姉さんが帰ってきていたとき、お姉さんたちの同窓地元グループ数名でサッカーの試合を観に行くのについていったら、その人も来ていて、向こうからアプローチされて意気投合したんだそうです。

「顔はまあまあイケメン。でもそれよりもとっても優しい感じなとこが気に入っちゃった」
曽根っちがテレテレになって惚気ています。
私、つい最近にもこんなお話、たっぷり聞かされたっけなー・・・
シアワセそうな曽根っちのお顔を見て、私はデジャブを感じていました。

「それで、アタシたち、もうキスもすませちゃったんだ・・・」
薄暗がりでもわかるほど真っ赤に頬を染めた曽根っちのバクダン発言。
「おおぉーーーーっ!」
声を殺した低いどよめきがお部屋に響きます。
「胸もさわれちゃったし・・・」
「うわぁーーーーっ!」
「どんな感じだった?」
「気持ち良かった?」
「まさか、もっと先まで?」
あべちんも愛ちゃんもユッコちゃんも、興味シンシンで矢継ぎ早に質問を投げつけていました。

私たちのグループが、こんなに具体的に男の子との恋愛に関してお話ししているのは、そのときが初めてでした。
私は、曖昧な笑顔を浮かべてみんなのおしゃべりを聞きつつも、ビミョーな居心地の悪さを感じていました。
こういうお話は早く終わって欲しい、みたいな・・・

シアワセ一杯な曽根っちのお顔から視線をそらすと、隣にはしーちゃんのお顔がありました。
しーちゃんは、ときどき、うんうん、ていうように小さくうなずきながら、ニコニコ顔で曽根っちのお惚気を聞いていました。
だけど、そんなしーちゃんのお顔が、なぜだか私にはちょっぴり寂しそうに見えました。

「お風呂で見た曽根っちの裸、立派にオトナだったもんねー」
曽根っちの驚きの告白が終わって、みんなそれぞれ自分のお布団に潜り込んでから、暗闇の中であべちんがポツンと言いました。
「やっぱり曽根っちが一番最初にオトナになりそうだねー」
「直子の胸もキレイだったじゃん、ピンクの乳首がツンとしててオトナみたいな色っぽさだった」
ユッコちゃんが言います。
「ううん、ユッコちゃんや愛ちゃんみたくスポーツで鍛えたしなやかなからだのほうが断然カッコイイよ」
私は、お布団の中で恥ずかしくなりながら、精一杯抗議します。
「なおちゃんだってバレエしてるし。なおちゃんにその気なくても男子がほっとかないって。曽根っちの次はなおちゃんかなー、カレシできるの」
愛ちゃんが悪気の無い声でニヤニヤ冷やかしてきます。
「わたしも高校生になったらカッコイイカレシ、作らなきゃなー」
あべちんの夢見るような声。

「でも、高校進んでも、カレシが出来ても、社会人になっても、一年に何回かはみんなで集まって遊ぼうよ、ね?」
ユッコちゃんがお話をまとめるみたいに提案します。
「うん」
「もちろん」
「うん」
「あたしたちの友情は、何があってもずーっと変わらないから」
と、愛ちゃん。
「そのときまでに、みんなに自慢できる、超イケメンなカレシ捕まえるぞーっ!」
曽根っちのお話に一番影響を受けちゃったのは、あべちんのようでした。

翌日は、朝早くからさまざまな名所旧跡を観光しました。
前の夜のお話なんて無かったみたいに、みんなあえて何も蒸し返さず、ワイワイキャーキャーと無邪気に楽しくはしゃぎまわって、非日常な旅行気分を満喫しました。

あっ、一回だけ話題になってたっけ。
曽根っちが真剣にアクセサリーのお土産を選んでいたとき。
「あー、熱い、熱い」
って冷やかしていたのはあべちんでした。

夕方にホテルに戻り、大広間でまたお夕食。
食べ終わった後の後片付け当番に、出席番号の抽選で私としーちゃんが当たってしまいました。
「ありゃー。お気の毒さまー」
曽根っちが同情してくれます。
食べ終わったたくさんのお膳を仲居さんの指示で調理場まで運んでいくお仕事です。
「30分くらいはかかると思うから、みんな先に温泉、入っちゃってていいよ」
お部屋に戻る愛ちゃんたちにそう告げて、しーちゃんと二人、担当の先生のところに駆けつけました。

「あらあら、嬢ちゃんたち、わざわざありがとなぁー」
お膳を持って調理場に行くと、恰幅のいい中年のおばさまがニコニコしながら受け取ってくれて、西のアクセントでそんな言葉をかけてくれました。
そのはんなりした物言いに、ほっこり温かい気持ちになりました。


しーちゃんのこと 03

2011年5月5日

しーちゃんのこと 01

しーちゃんとは、中学校の三年間ずっと同じクラスでした。
最初に言葉を交わしたのは、私が愛ちゃん=川上愛子さんとバレエ教室でお友達になり、その流れでクラスの愛ちゃんたちのグループに紹介されたとき、中学一年の6月のことでした。

藤原しのぶちゃん、という名前で紹介されたその女の子の第一印象は、幼っぽくてすっごくカワイイ子だなー、でした。
しーちゃんは、前髪長めでふんわりカールな栗毛色のショートヘアーに、黒目がちでまん丸な大きな瞳が特徴的で、まるでヨーロッパのアンティークなお人形さんのようでした。
背は私より少し低くて、全体的にスレンダー。
初めて紹介されたときは、まだ胸もほとんど膨らんでなくて、中性的な美少年のような佇まいでした。

性格は、大人しめ、控えめな感じで、愛ちゃんたちのグループで集まると、背が高くて発育もいい曽根っちの傍らでいつも、私たちのおしゃべりを聞いてニコニコ笑っていました。
でも、打ち解けていくうちにかなりの物知りさんなことがわかりました。
私たちがおしゃべりしていて、何か思い出せないこととかで悩んでいると、それって・・・てポツンと核心を突く答えを出してくれたりします。
かと思うと、ときどき抜群のとんちんかんな天然っぷりを発揮することもあって、何ていうか、不思議な女の子でした。

曽根っちとユッコちゃんとしーちゃんが同じ小学校からのお友達で、愛ちゃんとあべちんが別の小学校で一緒で、中学に入って愛ちゃんとユッコちゃんが体育の時間にお友達になったのを期に、今の愛ちゃんたちのグループが出来たそうです。

しーちゃんのお家でお泊り会をしたことも何度かありました。
初めて行ったとき、とても驚きました。
しーちゃんのお家は、昔から代々この土地で薬屋さんをしているそうで、今は駅前すぐのところに立派な4階建てのビルを建て、一階が店舗、二階全体がしーちゃんたちの住まい、三階と四階はマンションとして貸しているそうです。
二階のしーちゃんたちのお家は、普通のマンションみたく廊下に3つの扉があって、家族みんなのお家としーちゃんのお部屋、しーちゃんのお姉さんのお部屋がそれぞれ独立していました。
しーちゃんのお部屋は、12帖くらいのワンルームで、簡単なキッチンとユニットバスも付いていました。
壁際のラックや衣装ケースには、コミックス本とTVゲームとアニメのDVD、音楽CDがぎっしり。
コミックスは、有名な少女マンガはもちろん、少年マンガからちょっとえっちなのまで、すっごくたくさんありました。
お隣のお姉さんのお部屋にもまだまだあるそうです。
あとは、大きなテレビモニターとさまざまなゲーム機、シンプルなベッドとお勉強机とクロゼット。

「うちの家系はネー、コレクター体質らしいの。パパは趣味でおやじバンドやってるから、ギターを何本も買ってきちゃうし、ママは中学生の頃から今でもクイーンの大ファンで、ステージ衣装のレプリカとかまで買っちゃうんだヨ」
しーちゃんが苦笑いしながら教えてくれました。
「クイーンて、ウイ~アザチャ~ンピョ~ン、のクイーン?」
私が聞くと、
「そう。日本でデビューしたときからずっとなんだって。来日公演も全部行ったし、ファンレターの返事までもらったって」

そんなしーちゃんのお部屋は、遊ぶものには事欠かず、夜通しTVゲームやボードゲームしたり、飽きたらマンガ読んだりして、いつもすっごく楽しく過ごせました。
こういう独立したお部屋を持っていたら、家族に気兼ねなくいろんなことができるなあ、なんて羨ましくも思ったり。

しーちゃんは、絵を描くのも上手でした。
お勉強のノートを貸してもらうと、あちこちの片隅に可愛らしいマンガチックな動物や女の子のイラストが描いてありました。
お部屋には、油絵のキャンバスやイーゼルもさりげなく置いてありました。
何度目かの訪問のとき、描きかけの油絵の風景画を見せてもらったことがありました。
色彩の濃淡の加減とか、私は絵画とかぜんぜんわからないのですが、なんだか本格的で、スゴイ、と思いました。
小学校の6年間ずっと、近所の絵画教室に通っていたそうです。
しーちゃんのお部屋にいつもそこはかとなく香っていた油絵の具の匂いの記憶は鮮明で、今でも同じ香りがすると瞬間的にしーちゃんを思い出します。

しーちゃんと一対一で親しくお互いのお家を行き来するようになったのは、三年生のとき、9月中旬に行った修学旅行がきっかけでした。
それまでも、グループ単位でいつも一緒に遊んでいたし、しーちゃんも含めてグループのみんな対等に大好きだったのですが、私の一番の親友は愛ちゃんでしたし、しーちゃんは曽根っちと一緒にいることが多かったと思います。

修学旅行の行き先は、関西の古いお寺がたくさんある一帯でした。
お部屋割りとグループ行動の単位となる班分けは、幸い一班6人づつということになったので、私たちはいつものグループみんなで同じお部屋に泊まれることになりました。

修学旅行自体は、もちろんワクワクで超楽しみなのだけれど、一つだけ、気にかかってることがありました。
たぶん、みんなでお風呂に入ることになるでしょう。
みんなの裸が見れるのは、すっごく嬉しいのですが、当然私も裸になることになります。
私は、こういう性癖なので、みんなに裸を見られると何か良からぬ余計な妄想をして、その場の空気をおかしくしてしまうかもしれません。
あんまり過剰に恥ずかしがったり、みんなの裸をジロジロ見たりは、よくないよね・・・
できるだけ平常心で、ごく普通に振舞わないと。
気まぐれに私に訪れるムラムラ期は、3日前にした渾身のオナニーで治まっていましたし、グループの5人に対してえっち系の感情はぜんぜん抱いていなかったので大丈夫とは思うけれど、やっぱり少しドキドキしていました。

旅行一日目の夜、お夕食の後でやっぱり、みんなでお風呂に入りに行こう、ということになりました。
泊まったホテルのお風呂は、広い湯船の大浴場で、一応温泉でした。
私たちの他にも、他のクラスの子たちや一般客のおばさまたちなど、十数名くらいがすでに入っていました。

私は、内心かなりドキドキしながらも過剰に隠すこと無く、たんたんと服を脱いで裸になり、タオルで前だけ押さえて他のお友達をうかがいました。
脱衣所で一番モジモジしていたのは、しーちゃんでした。
胸から下をバスタオルで厳重に隠して、モゾモゾと脱いでいました。
「そんな一生懸命隠したって、どうせ中に入ったら見られちゃうんだよん?」
曽根っちが笑いながらしーちゃんをからかっています。
「だってワタシ、子供みたいなからだなんだもん。アソコの毛もちょびっとだし・・・恥ずかしい・・・」
しーちゃんは真っ赤になって、バスタオルを素早くタオルにチェンジして股間を隠しました。
「いいんだよ、それでこそしーちゃんじゃん」
そう言う曽根っちは、タオルを首に掛けた丸裸で、豊かな胸をプルプル揺らしながらしーちゃんの手を取っていました。
なんだか年の離れた姉妹みたいでした。

洗い場の鏡の前に横一列に6人並んでからだを洗いました。
私の隣は愛ちゃんとあべちん。
「なお姫、本当、立派に育ったねー」
あべちんがわたしのおっぱいをしげしげと見ながら、言ってきます。
「あべちんだって、案外着やせするタイプなのねー」
私も負けじとおどけた感じでやり返します。

愛ちゃんとは、バレエのレッスンのときの着替えでお互い見慣れていました。
その他の4人のヌードは初見です。
おっぱいの大きさで言うと、大きい順に、曽根っち、私とあべちんが同じくらい、愛ちゃん、ユッコちゃん、しーちゃん。
アソコの毛もさまざまで、一番しっかり生えていたのは、やっぱり曽根っち。
あべちんと愛ちゃんとユッコちゃんが同じくらいで、やっぱり私は薄いほうみたいで、しーちゃんの順。
しーちゃんは、本当にまだスジの上にチョロチョロ、って感じでした。
何て言うか、5人それぞれ、その人らしい裸で、みんなそれぞれキレイでした。

曽根っちは、もう充分オトナのからだ、って言っていいほどのセクシーな存在感。
愛ちゃんは、腕と脚に筋肉がしなやかについたスポーティなからだ。
ユッコちゃんもしなやか筋肉質系、くっきりスクール水着通りな日焼けの白い部分が艶かしかった。
あべちんは、オトナと子供の端境期、発達途上まさしく女子学生っていう感じ。
しーちゃんは、ロリータなすべすべお肌のお人形さん。

愛ちゃんにやさしく背中を流してもらいながら、そんなことを考えていました。

無事、えっちな妄想を浮かべることもなく、でも5人の裸はしっかり脳裏に焼き付けて、お風呂から上がりました。
学校指定のパジャマ代わりな体操ジャージに着替えたら、これから寝るまでは、楽しいおしゃべりタイムです。


しーちゃんのこと 02

2011年5月4日

メールでロープ 21

「柱を使っての自縛」というのは、お部屋の中の適当な柱にロープの先端を結び付けて、もう一方の端を持ってからだを回転させ、からだにロープを巻きつける、という方法です。
最終的には、柱を背に、からだにロープがグルグル巻きに縛られた状態になります。

と言っても、私のお部屋には、ロープを結び付けられるような柱なんてありません。
うーん・・・
お部屋をぐるーっと見渡すと、ベッドの足側つきあたりの壁に東南向きに設えてある、小さな三角出窓が目に留まりました。
ほとんど飾りみたいな存在の窓で、たぶん一度も開けたことないかも。
レースのカーテン内側の窓が突き出たスペースは単なる棚と化していて、大きなネコさんのぬいぐるみやなんかをいくつか飾っていました。
確かあの窓は外開きだから、あの窓の把手ならロープを結び付けるのにちょうどいいんじゃないかな?
早速、裸のまま出窓に歩み寄り、ぬいるぐみさんたちを床に降ろしてカーテンを開けました。
出窓の棚が私のおヘソの辺り、把手の高さが胸のちょっと上辺りで、良さそうな感じです。

一番長そうなロープを二つ折りにして、先端を出窓の把手に結び付けました。
ロープをずーっとひっぱって来ると、お部屋の真ん中あたりまで伸びてきました。
それから、ミーチャンさんのお手本ビデオをもう一度見て、やり方をしっかり頭の中に焼き付けました。

把手に結びつけたロープは二重になっているので、結びつけた元から二本のロープが絡んだりよじれが出ないように軽く引っぱりながら手でまっすぐにして、もう一方の端までピンと張ります。
自分の胸の位置くらいの高さでピンと張ったまま、二本のロープの端を右の手首に二度三度巻きつけ、端は右手で握ります。
右手首からつながるロープが背中に回るようにからだを左に回転させます。
このとき、両腕とも背中に回して後ろ手になります。
左手は、右腕の下に添えて右手首から肘のあたりを掴んでいるといいようです。
右手首からのロープが左の二の腕を後ろから通り、からだをさらに回転させるとロープが前に戻って、おっぱいの上を通過していきます。
「ああんっ!」
張りつめたロープがおっぱいの裾野に食い込んでくるとき、思わずえっちな声が出てしまいました。

さらにからだを左回りに回転させると、右の二の腕ごとロープでくくられて、再びロープは背中に回りました。
背面にきたロープを右手の指先で調整し、今度はおっぱいの下を通過するようにします。
さっきくくられた左二の腕の肌より数センチ下を通ったロープは、下乳に潜り込みます。
このとき、ロープに下乳を押し付けるようにからだをよじると、ロープはおっぱいを上下から強く搾り込むような形になります。
「あんっ!ぁはーん!」
痛いけど気持ちいい!
押しつぶされて飛び出した両方の乳首が恥ずかしいくらい突起して尖っています。
「ふんぅふーん」
上半身がカーーッと火照ってきます。
再び右二の腕を通過し、ロープが背中に回りました。

もう一回転できそうです。
今度は思い切って、飛び出している乳首の真上にロープが来るように調整してみます。
左二の腕を背中から通過する張りつめたロープが、これまた張りつめている左乳首をピンッと弾き、乳輪に食い込んできます。
ビクンッ!
下半身がガクンと崩れて、アソコから蜜がタラタラしたたり落ちました。
あーん、気持ち良過ぎますぅ・・・
右乳首も押し潰したロープが三たび背中に回ったとき、私の上半身は、出窓の把手から繋がれたロープによって、出窓を背にした壁際にギチギチに縛り付けられてしまいました。

二の腕ごと縛られて後ろ手になった両腕は、手のひら以外ピクとも動かすことが出来ません。
おっぱいは上下からキツク搾られ、さらにおっぱいの真上にもロープがキツク食い込んでいます。
肌に食い込むロープの痛さにからだをよじると、ロープはさらに食い込んできます。
からだ中をジンジン駆け巡る気持ち良さに下半身がクネクネ身悶えし、内股をスリスリするごとに下のお口からえっちなよだれがダラダラしたたってきます。
「あっぁーんっ!」
どうしても悦びの声が抑えられません。
心の中では、誰に向かってかずっと、許してください許してください、ってつぶやきながら、被虐の炎がどんどんどんどん燃え上がり、からだ中に熱い汗が浮いてきます。

しばらくクネクネモジモジ身をよじって身悶えていました。
私は誰か悪い人に捕まって縛り上げられ、これからとてつもなく恥ずかしい責めを受けるのです。
本格的な自縛の経験、肌に絡みついてくる麻縄の感触は、私のオナニー生活の中でも決して忘れられないほど強烈なものでした。
でも・・・
やっぱり、最初の衝撃が過ぎると、ちょっと物足りなくなってきました。
両手を使えないから下半身は身悶えするしかない、っていうのが最大のネックでした。
もうちょっと、こう何か、下半身にも刺激が無いと、イクにイケない、って言うか・・・

そうだっ!
ステキなアイデアを思いつきました。
縛ったときと逆にからだを回転させ、いったんロープをほどきます。
肌から麻縄が離れていくたびに血行が戻り、気持ちのいい開放感を感じました。
右の手首と両二の腕に、縄目の痕が赤くクッキリとついていました。

まず、姿見を出窓の脇に。
ロープでグルグル巻きになった私を自分で見れる位置に移動しました。

次に、お勉強机の一番上の引き出しを鍵で開けて、リモコンローターを取り出しました。
ベッドの縁に腰掛け、両膝を開き、卵型のローターをアソコにあてがいます。
アソコの中はすでにヌルヌルなので、苦も無くツルリと入りました。
立ち上がってローターが落ちてこないか、少しお部屋を歩き回って確認します。
今まで、ずっと長い間挿れっぱなしにしていても、ローターが落ちてきちゃうことはありませんでした。
やよい先生とのときも、一人で遊んでいるときも。
でも、今日これから私がやろうとしていることで、万が一ローターがアソコから出て床に落ちてしまったら・・・
きっと、けたたましい音をたててしまい、それは間違いなく階下に聞こえてしまうはずです。
それに、そのとき私はギチギチに縛られているので、すぐに拾うこともできません。
やっぱり念のためにショーツを穿いておこうか。
いいえ、それならいっそのこと・・・

短かめのロープを手に取って、股縄をすることにしました。
ミーチャンさんが演じてくれる股縄のかけ方のお手本を見つつ、ロープのTバックのような股縄が完成。
お尻のスジからアソコにかけて、二重のロープをかなりキツク食い込ませました。
「ああんっ!」
ローターのアンテナになっている短かいコードを二重のロープの間に挟んで固定した上に、クリトリスの上に結び目のコブが一つくるように調整しました。
イイ感じ、これならローターが床に落ちることはないでしょう。

「ああんっ!」
ローターのコントローラーを出窓の棚のところへ置いてこようと一歩踏み出した私は、股縄のイジワルさに気がつきました。
足を一歩踏み出すたびに股間の縄が擦れて、クリトリスの上を縄のコブがお豆をひっかくように行ったり来たりするんです。
「あん、あん、あん、あんっ」
そろりそろりと歩いて、やっと出窓までたどりつき、コントローラーを棚に置きました。
再びそろりそろりとロープの端のところまで歩きます。

クリトリスを嬲る縄のコブに翻弄されながら、さっきの要領で再び縛られの身になりました。
今度は、さっきよりもさらにキツク、情け容赦無く縛られました。
二の腕ごとおっぱいを挟む上下のロープは、上下の幅をより狭くしたので、両方のおっぱいがキツキツに搾られてパンパンに張っています。
飛び出した乳首が二本のロープの間に挟まるように三回目のロープをからだに回しました。
ロープはおっぱいのお肉に食い込みながら、二つの乳首を上下から押しつぶしてきます。
「んふーーっ!」

出窓を背にして、二の腕ごと後ろ手に縛られている自分のみじめな姿が姿見に映っています。
ロープの間から搾り出された痛々しく歪んだおっぱいの二つの山。
その頂点で皮膚を突っ張らせながら派手に突起しているピンクの乳首を、二本の張りつめた麻縄が容赦なく挟んでいます。
上半身全体が火照って、上気して、紅潮しています。
両腿の付け根に食い込んだロープも 結び目のコブが見えないほど奥深く食い込んでいます。

私は、鏡の中の自分の顔を見ました。
額にじっとりと汗を浮かべて、目を細めて、眉根を寄せて、歯を食いしばって痛さをこらえる自分の顔。
下半身をモジモジするたびに、痛さが快感に変わり、ビクンと震えて口元が緩んでしまう自分の顔。
これから訪れるであろうさらなる刺激の期待に、うっとり思いを馳せている自分の顔。
我ながら、なんていやらしい女なんだろう、って思いました。

後ろ手の指で見えないコントローラーを探ります。
らしきものが指に触れたので、少し膝を折って屈むと、胸のロープがさらにギュッと締まり、股間のコブがまたクリトリスを直撃しました。
「あふんっ!」
コントローラーが手の中に入りました。
いよいよです。
このスイッチを指先でひねれば、囚われの縄奴隷直子の無限絶頂放置プレイの始まりです。
たぶんイクまで一分ももたないでしょう・・・

覚悟を決めてスイッチをひねりました。
もちろん、一気に最強です。
ヴーーーーーンーーーーーーー
「んんーーーーーっ!!」
全身が大きくブルンと震えると同時にアソコの中が強力に震動し始めて、頭の中が真っ白になりました。
「んっ、んっ、んっ、んーっ!」
大きな声を出すまいと必死に口をつぐんでいます。
右手に持っていたコントローラーは、最初の衝撃で棚に落としてしまいました。
股間からからだ中に広がる快感に、全身がクネクネ動いてしまいます。
屈もうとすると胸のロープがさらに締まります。
痛い・・・
腰を動かすとクリトリスをロープが擦ります。
気持ちいい・・・
脚を広げるとアソコの中をローターが暴れ回ります。

「はぁーんっ、はぁーんっ、はぁーんっ!」
だらしなく開けた口から荒い息がひっきりなしにこぼれてしまいます。
「いーーっ、いーーっいーーっ!!!」
呆気なく最初のピークを迎えた後も、ローターは容赦なく震え続けます。
「んんーーーーーっ!!!」
すぐに二回目のピーク。
頭の中に幾千の綺麗な花火が広がっています。
「ンんんんーーーいいいーーっ!!!」
三回目。
もうだめもうだめ、許して許して許してぇーーっ・・・
心の中で懇願しても震動を止めてくれる人は誰もいません。
「んんーーぐぅーーーぅーーーっ!!!」
四回目。
イってもイっても、後から後から休むヒマもなく快感の波が押し寄せてきます。
「んぁーーーぁーーんぁーーーーっ!!!」
五回目。
こんなにしたら、直子のオマンコ、きっと壊れちゃう・・・
後ろ手で棚の上にあるはずのコントローラーを探りますが、指には何も触れません。
許して、許して、もう許してくださいーっ・・・
と思っている間に六回目。

もう限界・・・

自分でも気づかないうちにからだを逆回転させて上半身の緊縛から逃れていました。
ロープがほどけて両手が自由になると、震えつづけるローターは挿れたままベッドに仰向けに倒れ込み、片手で右乳首を、もう片方の手でクリトリスを思いっきりつまんでひねっていました。
「いぃいいぃいーーーーーんぐぅーーーっ!!!」
七回目の天国を迎えた直後に、ローターのコードをひっぱってアソコから抜き、ローターの胴をひねって電池が通らないようにして震動を止めました。

そのまま気を失いました。

目を覚ましたのは、小一時間ほどしてから。
「はあぁーーーっ・・・」
大きなため息をひとつ。
がらだがグッタリ疲れ果てていました。
お部屋の電気は点けっぱなし。
後片付けしなくちゃ・・・
ヨロヨロとベッドを下りてフラフラと出窓のほうへ歩きます。
股縄はすっかり緩んでいたので、ベッドの上ではずしました。

私が縛られていた出窓の前の床には、あちこちに小さいとは言えない水溜りができていました。
私が漏らしたえっちなおシル・・・
姿見に映った自分のからだを見ると、二の腕からおっぱい、右の手首、そしてウエストにくっきり鮮やかに赤く縄目の痕がついていました。
一晩寝れば消えてくれるかなあ・・・
しでかしてしまったことの重大さを、いまさらのように悔やみながら、ロープを片付けたり床をざっと拭きました。
その最中に、どうしようもなく眠くなってきてしまったので、ロープなどは袋に入れてひとまずクロゼットに押し込み、お部屋の灯りを消して裸のままベッドに潜りこみました。

翌朝起きたら9時過ぎ。
早く起きてシャワーしようと思ってたのに・・・
全身がだるくて、まだかなり疲れが残っている感じです。
縛られるのって、案外体力を使うのかもしれません。
すっごく気持ち良かったのは確かですが、こんなに翌日にまで疲れが残っているオナニーは初めてでした。
つまり、激しい運動と同じ、ってことかな?
胸や右手首の縄の痕もまだ薄っすら残っていました。
朝シャンしても消えなかったら、今日は手首にブレスをしてごまかすことにしましょう。

その日の昼過ぎに生理が来てしまったので、それからしばらくえっちな実技はおあずけとなりました。
生理が去る前に夏休みが終わり、新学期を迎えました。
私は、短く切ったロープの切れ端とやよい先生が送ってくれたロープの結び方の本をいつも持ち歩いて、ヒマをみつけてはさまざまなロープの結び方の体得に励んでいました。
やよい先生とミーチャンさんに、一日も早く私のいやらしい縄化粧姿写真を見ていただくために。

ちょうどその頃、懐かしいある人と再会しました。


ピアノにまつわるエトセトラ 01