2011年12月10日

ピアノにまつわるエトセトラ 20

 バスルームは狭くも広くもないごく普通のユニットバスで、脱衣所の一角に洗濯機が置いてありました。

「本当にごめんなさいね。透明な飲み物だったから、ブラウスにシミにはならないと思うけれど…」
「さ、早く脱いで。とりあえずつけ置き洗いしちゃうから」

 ゆうこ先生がバスルームに入り、洗い場でタライにぬるま湯を溜めながらおっしゃいました。

 着けているのかわからないくらいの紐ビキニなゆうこ先生が、背中を向けてタライの前にしゃがみ込んでいました。
 小さく丸まったゆうこ先生の裸の背中に、背骨がうっすらとセクシーに浮き出ています。
 
 綺麗な女性が半裸姿で日常的な作業をしているのって、なんだかたまらなくエロティック…
 そんなことを思いつつ、スカートとブラウスをゆっくり、モジモジしながら脱ぎました。

「あーあ!ブラまで濡れちゃっているじゃない?本当にごめんなさいね」
 
 私の下着姿をしげしげと眺めていたゆうこ先生が、軽く私のブラカップに触れて大げさなお声をあげました。

「それもついでに洗っちゃいましょう」
 
 おっしゃりながら洗濯機の横の物入れみたいなところをガサゴソしています。

「ほら、これを羽織って」
 
 純白のタオル地みたいなバスローブを差し出してくださいました。

「ブラを取るところを見られるのが恥ずかしかったら、それを羽織ってから後ろ向きになって取ればいいからね」
 
 ゆうこ先生の熱いまなざしが私の胸元を見つめてきます。
 私は、正直に言えば、ゆうこ先生の目の前で、ゆうこ先生に見られながらブラをはずしたい気持ちでした。
 
 私がエス役なプレイをしていたことなどすっかり忘れて、ここで裸になる、という状況に私のエム心が盛大に疼き始めていました。
 でも、そうしてしまうとこれからのプレイのバランスが崩れてしまうかもしれないこともわかっていました。

 結局何も言わずに一回コクンと小さくうなずいて、袖を通さずにガウンを羽織り、ゆうこ先生に背中を向けました。
 ブラのホックをはずしてブラを取ってから、あらためてガウンの両袖に腕を通しました。
 
 私の乳首はもうこれ以上ないほどツンツン。
 バスローブの前を合わせると、裏のパイル地のザラザラにふたつの硬くなった乳首が擦れて、ゾクゾクッと感じてしまいました。

「ついでだから、ショーツも洗っちゃいましょうか?」
 
 いつの間にか私の背後に来ていたゆうこ先生が、私の右肩に顎を乗せて、耳元に息を吹きかけるようにささやいてきました。

「んんっ!」
 
 ビクン!
 再び盛大に感じてしまう私。
 またまたショーツのクロッチにおツユがジワリ染み出てしまいました。

 もう!ゆうこ先生のイジワル…
 私のエム心がまたまたザワザワ騒ぎ始めます。
 
 スパークリングワインではない液体で濡らしてしまっている私の恥ずかしいショーツ。
 ここで脱いでしまって、その恥ずかしいシミをゆうこ先生にぜひ見てもらいたい…
 もう一度黙ってコクンとうなずいた私は、バスローブの中に両手を入れ、思い切ってショーツを一気に足元まで下げました。

 私が差し出したブラとショーツを受け取ったゆうこ先生は、それらをすぐにタライには浸さず、右手に握ったまま私を見つめてニッと笑いました。

「本当に申し訳ございません。こんなところで直子さまがお洋服を脱ぐハメになってしまって。わたしはお洗濯をちゃっちゃとすませるので、直子さまはさっきのソファーに戻ってくつろいでいてください」
「飲み物は冷蔵庫にまだたくさん入っていますから、どうぞお好きなのを」
 
 それからゆうこ先生は、わたしのショーツを丸まってるまま、ご自分のお鼻のところに持っていっき、クンクン匂いを嗅いだあと、うっとりしたお顔で目をつぶりました。
 それを見た途端、カーッと全身が熱くなり、またまたキュンキュン感じてしまいました。

「せ、先生!戻ってきたら、今の粗相についても、いっぱいお仕置きを受けてもらいますからねっ!」
 
 感じてしまった自分をごまかすみたいに、ワザと怒った顔を作ってゆうこ先生に言い放ち、私はそそくさとバスルームを後にしました。

 まだ所々濡れているソファーやテーブルをフキンでキレイに拭い、グラスと銀盆をキッチンへ片付けてからソファーに腰掛けました。

 思わぬ展開で今私は、このバスローブの下は全裸です。
 お部屋をうろうろ歩いても、なんだか心もとない感じ。
 紐がほどけたら、前がはだけたら、たちまち裸んぼ。
 
 その上、ここは自分のお部屋ではなく、大好きなゆうこ先生のお家。
 なのに、こんなえっちな格好になっちゃった私。
 非日常な状況に、どんどんどんどんムラムラが高まってきます。

 今このお部屋にいるもう一人の人、ゆうこ先生も、着けていないも同然な紐ビキニ姿。
 もうすぐ私の目の前に戻ってくるでしょう。
 そして私たちは、やろうと思えば今すぐにでも、お互いの素肌のあらゆる部分に手を這わせて、むさぼり合うことが出来るのです。
 
 私のワクワクは最高潮。
 これからゆうこ先生にオナニーをやらせて、恥ずかしい姿をいっぱいさせて、それからそれから…
 考えているうちに自然と両腕が動き、バスローブの紐を緩め、左手は胸に、右手は下半身に伸びていました。

 自分の下半身に伸ばした右手のひらに、ごく薄い茂みの感触。
 約2ヶ月前にやよい先生から、アソコの剃毛過程の撮影課題を出されてクリアした後、私はアソコの毛のお手入れをしていませんでした。
 今現在は、狭い鋭角な逆三角形に短い毛がうっすっら、それでも遠目でもわかるくらいには翳りを作っていました。

 ゆうこ先生にはどうせなら、ツルツル状態の私を見て欲しかったな。
 なんて考えつつ、指先を中でクチュクチュ動かします。

「あんっ!」
 
 手のひらが敏感なおマメに触れて、思わず小さなため息が洩れました。
 いけないいけない。
 イきたいけどいけない。
 エスカレートし過ぎないように慎重に、まだまだ当分おあずけをさせられそうな自分のからだを、やさしくやさしく慰めました。

 カチャン。
 背後でドアが開くような音がして、私はあわててバスローブの前を合わせました。

「お待たせしました」
 
 ややあって、ゆうこ先生が私の傍らに立ちました。
 右腕にベージュ色の毛布を抱えていました。

「直子さまにわたしの自慰姿をお見せするのでしたね?」
 
 おっしゃりながらゆうこ先生は、毛布をフローリングの床に敷き始めました。

「わたしはいつも、ここでオナニーをしています」
 
 ツカツカと窓辺に近づくゆうこ先生。

「カーテンはいつでも全開です。昼でも夜でも、夏でも冬でも」
 
 大きなガラス窓の三分の一ほどを隠していたカーテンを左右それぞれの縁まで引いて束ね、タッセルで留めました。

「夏なら、窓も開け放してしまいます。この向こうのベランダがけっこう広くて、裸のまま外まで出ることもあります」
 
 私の目を見ながら、ニッコリ笑うゆうこ先生。

「ベランダには背の高い観葉植物を目隠しに並べてありますし、ここより高い建物も周囲にはないので、残念だけれど視られちゃう可能性は低いのです」
「もちろん道路から見上げたって視えません。ヘリコプターとかで上空を飛んでくれれば、視てもらえるかもしれません」
 
 お外が真っ暗なので、大きなガラス窓にゆうこ先生のえっちな紐水着姿が全身、くっきりと映っていました。

「…でも、お外でやるとき、お声はがまん出来るのですか?」
 
 思わず聞いてしまう私。

「そういうときはたいてい、ボールギャグを口に嵌めています。あ、ボールギャグっていうのは口枷みたいなものです。だからうーうー唸るだけ。わたしは声が大きいタイプなので、そのへんは配慮しています」
「やっぱり、ご近所でウワサになったらマズイもの、ね?」
 
 ゆうこ先生が照れくさそうに笑いました。

「でも今日は部屋の中だし、直子さまにわたしのいやらしい声もお聞かせしたいから、口枷はしません」
「直子さま、わたしにたくさん、えっちで淫らなマゾの喘ぎ声をあげさせてくださいね?」
 
 ゆうこ先生の淫ら過ぎる微笑。

「わたしが自慰行為をするときは、やっぱり全裸が多いです」
 
 フローリングの上、毛布が敷いていない場所に大きな姿見やオシャレなデザインのデッキチェア、さっきお隣のお部屋から持ってきた紙袋などをせっせと運びながら、ゆうこ先生がお話をつづけます。

「えっちな水着や下着とか、一人妄想プレイで痴漢されているのを想像しながら、みたいなときは、わざわざスーツを着込んだりコスプレっぽいことをするときもあるけれど、一番多いのはやっぱり全裸です」
「そして、絶対に自分の姿を鏡に映しながらやります。自分の恥ずかしい格好を見るのが大好きなのです」
 
 私と同じだ!
 思わず言いそうになりましたが、なんとか抑えました。

「自分で自分を縛ったり、いろいろ器具を使うこともあるけれど、今日は直子さまが視守っていてくださるので、一番シンプルな、だけど一番激しいオナニーをご披露しようと思います」
「直子さまは、そこの椅子に座ってください。わたしは、直子さまと、鏡と窓ガラスに映った自分の淫らな姿を交互に見ながら、思いっきり恥ずかしい格好をしたいと思っています」

 ゆうこ先生がご用意してくださったデッキチェアに腰掛けました。
 私の左隣に、高さが2メートルくらいありそうな大きな姿見鏡が毛布のほうを向いて並んでいます。
 ゆうこ先生は、フラットシューズを脱いで裸足になってから毛布の上に上がり、私の真正面の位置にお尻をついて座り込みました。

「直子さまが見ていてくださる、と思うだけで、わたしのすけべな女性器からヌルヌルとめどなく蜜が溢れ出てきています」
 
 ゆうこ先生は、両手を毛布について背中を少し後ろに反らし、涙型のベージュ色の小さな布で隠された派手な突起二つと、M字気味に開いた両脚のあいだの細いベージュ色の濡れそぼった一本線を、私のほうへ突き出すようなポーズになりました。

 低い位置から上目遣いに私をじーっと見つめてくるゆうこ先生の悩ましいお顔は、今まで見た中でもだんとつな、一番いやらしい表情になっていました。


ピアノにまつわるエトセトラ 21

2011年12月4日

ピアノにまつわるエトセトラ 19

 私の中でクニクニ動きつづける私の人差し指と中指。
 ゆうこ先生が戻ってきたとき、私がオナニーの真っ最中だったら、ゆうこ先生、どんなお顔をされるだろう?
 
 ううん、ここで私がイってしまったら、この後の計画が台無しになっちゃうし…
 あれこれ考えながらも、私の指は相変わらず強く弱く、私の粘膜を刺激つづけていました。
 ここでクリちゃんを軽くひっかけば、もっと…
 どうしようか迷っていると、ガチャンと鉄製扉が開く音がしました。

 あわててショーツから右手を引き抜き、スカートの裾を直しました。
 ビッチョリ濡れている右手は、スカートのポケットから出したハンカチで拭います。
 そのハンカチを再びポケットに押し込んだとき、裸のゆうこ先生が目の前に現われました。

 黒のニーハイストッキング以外は生まれたままの姿。
 外と内との温度差からか、からだ全体がピンク色に上気して、すっごくえっちなオーラを放っています。

「お待たせしました…」
 
 ゆうこ先生は、ピアノ椅子の上でお尻を滑らせて振り返った私の正面に立ち、右手に提げていた小さな紙袋を差し出してきました。
 時計を見ると5時50分ちょうど。
 なんとか課題はクリアです。

「裸でエレベーターホールに出た気分は、どうでした?」

「ドキドキして、どんどん淫らな考えが浮かんできて…」

「物足りないのではありません?」

「いえ、でも、ちょっと…」

「一緒にエレベーター、乗りましょうか?」

「あ、それは…許してください。万が一のとき、わたし、ここに住めなくなってしまいますから…」

「でも、これに味を占めて、エレベーターホールまでの露出行為は、これからもするつもりでしょう?」

「あ、は、はい…」
 
 ゆうこ先生は、イジワルな質問をされるのが嬉しくてたまらないみたいです。

「それで、その袋にあの水着が入っているのですか?でしたらそれを早く着てください。私に差し出してもしょうがないでしょう?」
 
 さっきまで自分で弄っていた余韻がまだ残っていて、イけなかった不満を理不尽にもゆうこ先生にぶつけていました。

「は、はい…」
 
 冷たい私の言葉に、ゾクゾク感じているご様子のゆうこ先生。
 ガサゴソと袋の中をかきまわし、小さな布片を引っ張り出しました。

 ゆうこ先生は、その場でまずボトムのほうを穿きました。
 Vゾーンがベージュ色の小さな逆三角形に隠れました。
 見る見る布地の色が濃くなって肌に貼りついて、白いお肌だから逆に目立ちます。
 ゆうこ先生のすけべな泉は、枯れることを知らないようです。

 次はトップです。
 透明の細い紐に2か所だけ小さな布が付いた不思議なオブジェ。
 小さな布部分を乳首のあたりにあてがってから、両腕を後ろに回して紐を結び始めました。
 首の裏側と背中、2か所を結ぶ方式のようでした。
 着け終えたゆうこ先生のお姿を見たとき、約3年前の夏の日のことがあざやかに頭の中に甦りました。
 
 そうです。
 私はあの日、この姿のゆうこ先生に恋をしてしまったんです。
 この水着を着て、本当に恥ずかしそうにされていたゆうこ先生。
 私の背中にオイルを塗ってくれたゆうこ先生。
 私がご披露したバレエを真剣に褒めてくださったゆうこ先生に。

 ゆうこ先生は、自らマゾの服従ポーズをとって、遠い夏の思い出に耽っている私を見つめていたようでした。
 視線に気づいた私は、がまんしきれずに素に戻って告白していました。

「それなんです!私、先生のそのお姿が見たかったんです!あの日、先生、本当にお綺麗でした」
「私もいつか、そんな格好をしてみたいな、って憧れて。きっと先生も私と同じような性癖なんだろうな、って考えて」
「私と同じような人がいる、それもすっごくお綺麗な人が、ってすっごく嬉しかったんです。だからいつか、ゆうこ先生とちゃんとお話したいなってずっと思っいてたんです」

 ゆうこ先生は服従ポーズのまま、黙って私の話を聞いた後、すっごく可憐な微笑をくれました。

「ありがと。直子ちゃんに、そんなに影響を与えていたなんて知らなかったけれど、慕ってもらえるのは、すごく嬉しいわ」
「わたしも直子ちゃんは、カワイイ子だなーって思っていたのよ。素子さんの娘さんなのだから、あたりまえだけれどね。だから今回のピアノレッスンのお話は、ドキドキしちゃうほど楽しみだった」

「あっ、わたし今、直子ちゃん、なんて気安く呼んでしまいまいした…これはお仕置きものですね…」
「直子さまの願いは、今日こうして叶ったのですから、あとはもうふたりでいっぱい愉しむだけです」

「はい!」

「だから今は、わたしをたくさん虐めて」
 
 パチンとウインクをくださったゆうこ先生に大きくうなずいて、私はエスの人に戻ることにしました。

「それでは先生、先生がお約束を守らなかったことに対するお仕置きを、これから受けてもらいます」

「あ、は、はい…」

「先生がいつもしている自慰行為を、私に視せてください。私の目の前で、オナニーしてください」

「えっ?あ、は、はい…」
 
 ゆうこ先生は、刹那は予想外というお顔をされていましたが、やがてどんどん淫らにお顔がほころんでいきました。

「わかりました。わたしがいつもやっている、とってもヘンタイでいやらしいオナニー姿を、直子さまにだけ、じっくりお見せいたします」
 
 服従ポーズのまま、一言づつ区切るようにゆっくりと答えたゆうこ先生が、丁寧にお辞儀をくれました。

「でも、少し準備が必要なので、このポーズを解いてもよろしいでしょうか?」

「はい。なるべく早く準備してください」

「ありがとうございます。お待ちになっているあいだ、何かお飲み物をご用意しましょう。直子さまもおそらく、喉がお渇きでしょうから」
 
 ベージュの紐水着と黒のニーハイストッキング姿となったゆうこ先生がキッチンのほうへ歩いて行き、冷蔵庫をバタバタさせ始めました。

「直子さま、あちらのソファーで少しお待ちください。わたしはいつも、オナニーはあそこの窓際でするのです。お外の景色がよく見える窓際で。お飲み物もそちらへお持ちいたしますから」
 
 ゆうこ先生のお声がキッチンのほうから聞こえたので、立ち上がってご指示通り移動しました。

 応接セットのソファーに腰掛け、2メートルくらい離れた大きなガラス窓の向こうを見るともなしに見ていました。
 もうお外はすっかり暗くなっていました。
 この高さからでは家々の灯りも見えませんが、窓辺に近づいて見下ろせばきっと、キレイな夜景を見ることが出来るのでしょう。

 えんじ色のカーペットは応接セットまでで終わっていて、窓の周辺のスペースは茶色いフローリングのままになっていました。
 ゆうこ先生、いつもここでオナニーしているんだ…
 
 背の高さ以上ある大きな素通しのガラス窓。
 その向こうのお外は、広めのバルコニー。
 
 見える範囲にここより高い建物も見当たりませんから、お外から覗かれる心配は皆無のようでした。
 確かにここで暖かい日に、窓を開け放してオナニーしたら、気持ちいいだろうなあ。
 ぼんやりそんなことを考えていたら、ゆうこ先生が近づいて来ていました。

「お待たせしました。クリスマスも近いのでスパークリングワインにしました。アルコールはほんのちょびっとだから」
 
 銀盆の上に、細かい泡がシュワシュワしている透明の飲み物が入ったグラスを2つ載せて、ゆうこ先生が私の向かい側のソファーに座ろうとしたとき、
 
 ドンガラガラガッシャーンッ!
 ゆうこ先生が何かに見事につまずいて、座っている私へ銀盆を投げ出すようにぶちまけてしまいました。

「きゃーっ!」

「ごめんなさいごめんなさい!だいじょうぶ?グラス割れていない?ガラスでケガしていない?」
 
 ゆうこ先生のあわてふためいたお声。

 私のブラウスとスカートはびしょ濡れでした。
 幸いグラスが割れたりはしなかったので、お洋服だけの被害で終わりました。

「大丈夫です、先生」
 
 ソファーに転がったグラスを拾いながら立ち上がりました。

「ごめんね、ごめんね。制服がグショグショになっちゃたわね。本当にごめんなさい」
「すぐにお洗濯しますから。この部屋にもバスルームに洗濯機があるから、そこで濡れた服、脱いじゃって」
「ほら、こっちこっち」
 
 あわてた素振りのゆうこ先生の丸出しのお尻を追いながら、私は苦笑いをこらえていました。

 これはどう見ても、ゆうこ先生の策略でした。
 私にお洋服を脱ぐための口実を与えてくださったのでしょう。
 
 つまずき方が下手なコントみたいにいかにもワザとらしかったし、グラスが落ちてきてから思い出したようにお盆が落ちてきたし、飲み物の入ったグラスも厚いガラスのやつだったし。
 普通、ワインとかシャンパンには薄いガラスの小洒落たグラスを使いますよね?
 
 グラスが本当に割れちゃって、万が一にも私がケガをしないようにというご配慮だったのでしょう。
 飲み物の入ったグラスは、ビールジョッキみたいに分厚いガラス製でした。

 早くお洋服を脱ぎたいな、と思っていた私には、嬉しいご配慮でした。
 ブラジャーまでグッショリでしたから、ここでゆうこ先生に私の生おっぱいをご披露することになりそうです。
 
 急激に高まってくるドキドキとワクワクを隠すのがもう大変。
 嘘でも怒ったフリをして、ゆうこ先生のお尻を2、3発はぶたなきゃいけないかな、なんて考えながら、バスルームまでついていきました。


ピアノにまつわるエトセトラ 20

2011年12月3日

ピアノにまつわるエトセトラ 18

 わざとらしいくらいゆっくりと私の真正面に戻ってきたゆうこ先生。
 まっすぐに私を見つめ、薄い笑みを浮かべました。

「ごめんなさい、直子さま。お約束を破ってしまいました。罰を受けます」
 
 私に一度お辞儀をして、おもむろに両腕をご自分の背中に回しました。
 ゆうこ先生の両肘がクイッと動いたと思ったら、胸元の小さな涙型の布地がフワッと浮き上がりました。
 
 その途端にゆうこ先生の頬がポッと赤らんで、左腕全体で両方のおっぱい、とくに乳首を隠すようにかばいながら、右手だけでマイクロビキニの透明ストラップを両腕から抜いていきました。

 小さな布片がゆうこ先生の足元に落ちると、ゆうこ先生は両腕で本格的に胸を隠しました。
 すっごく恥ずかしそうな素振りですが、演技しているのは見え見えです。
 ゆうこ先生ったら、私に叱って欲しくてしょうがないんです。

「何を今更隠しているんですか?そんな水着、着けてても着けていなくても同じじゃないですか?」
 
 プラスティック定規でゆうこ先生の腕をペチペチしつつ、ゆうこ先生のお顔に自分の顔を近づけました。

「何度も同じことを言わせないでください。しょうがない先生ですね」
「先生の両腕の位置は、そこではないでしょう?」
「さあ、早く私に見せてください。コーフンしていやらしく感じちゃって、ピンピンにとんがっちゃってるのですよね?えっちな先生の乳首は」

 ゆうこ先生が悩ましいお顔で私を見ながら、両腕をゆっくりとホールドアップしていきました。
 左腕が動いた瞬間に、まさにプルンッて音が聞こえてきそうな勢いで、押さえつけられていた左の乳首が跳ねるように宙に飛び出しました。
 
 私と同じくらの大きさで、私よりちょっぴり長め、私のよりいくぶん赤が濃い、硬そうで立派な乳首。
 少しの間小刻みに揺れてから静止したその乳首は、今はツンって斜め上に精一杯背伸びしています。
 
 乳輪は私より小さめで、淡いピンクのグラデーションが綺麗。
 右側の乳首もまったく同じ感じにいやらしく、豊かなバストトップに堂々とした存在感を誇示して君臨していました。

「先生!すっごくキレイです!」
 
 SMプレイ中なのも忘れて、思わず感嘆の声をあげてしまったほど綺麗なおっぱい。
 両手をご自分の頭の後ろに回したポーズのゆうこ先生は、少し胸を張り気味にして、私の視線の動きを目で追いながら、恥ずかしいけれど嬉しいことも隠せない、という、私にも大いに身に覚えのある、マゾな視られたがり特有の表情をしていました。

「せっかくマゾの服従ポーズをしているのだから、ボトムは私が脱がせてあげます。先生はそのまま、肩幅くらいに脚を開いて動かないでくださいね」
 
 下もゆうこ先生にご自分で脱いでもらう予定でしたが、一刻も早くゆうこ先生の肌に触れてみたい、という欲求が抑えきれず、自分でも想定外の科白を口にしていました。

「あ、ありがとうございます…直子さま…」
 
 ゆうこ先生は、ささやくようなお声でそうつぶやいた後、期待のこもった熱いまなざしを私に向けてきました。
 ゆうこ先生の両方の太腿が、アソコを軸として微かにクネクネ揺れています。
 
 でもまだダメよ、直子。
 もっともっと気分を盛り上げて、ゆうこ先生を焦らしに焦らして、どんどん悶えさせてあげなくちゃ。
 自制を胸に、ゆうこ先生の足元にしゃがみ込みました。

 ゆうこ先生の股間が私の目の前20センチくらいのところにあります。
 間近で見るゆうこ先生の股間の小さな布片は、満遍なくシットリ濡れて肌にペッタリ貼りついていました。
 
 濡れた白い布は、向こう側まで完全に透けていて、スジの割れ始めまでクッキリわかりました。
 ゆうこ先生もけっこう上ツキなんだ。
 近づけた鼻をくすぐる、汗で湿った布地が人肌に温められたときに出るような匂いプラスアルファの淫靡な香り。
 
 この匂いにも、私は身に覚えが大いにあります。
 それをかいだとき、私の股間も盛大にヌルリとざわめきました。

 ふっと見上げると、ゆうこ先生は服従ポーズのままうつむいて、私を潤んだ目つきで見下ろしていました。
 白くて平べったいお腹から上に辿っていくと、視界を遮るように突然現われる、ぼってりと重そうなふたつのたわわな果実。
 
 下から見上げたゆうこ先生のおっぱいもすっごく綺麗。
 そのもっと向こうにゆうこ先生のお顔。
 目と目が合うと、ゆうこ先生が心細そうな微笑を浮かべてきました。
 
 それは、何か、控えめにおねだりをするような、儚い期待を湛えた微笑でした。
 あわてて、再び正面に視線を戻しました。

 それにしてもなんて白くて綺麗な肌。
 このままこの股間に顔を埋めてしまいたい。
 そんな誘惑を振り切るように、わざとぞんざいに両手を、ゆうこ先生の両腿に貼りついているビニール紐にあてがいました。

「あっ!んーーっ」
 
 私の手が腿に触れた途端、頭上から悩ましげお声が降って来ました。
 一方私は、ゆうこ先生のあまりになめらかな肌の感触にゾクゾクッと背中が震えてしまいました。
 
 私の心の中に、普段はあんまり感じたことの無い、ちょっと暴力的かつ加虐的な何か、がメラメラッと湧き起こりました。
 早くこの綺麗なからだの女性にいろいろなことをして虐めたい、いやらしい声をあげさせたい、悦びに歪んだ顔を見てみたい、もっとしてって懇願させたい…
 そんな思いに衝き動かされ、いささか乱暴にビキニボトムを一気にずり下げました。

 黒いストッキングの膝まで下ろされた小さな布。
 その布から無毛なアソコへと、か細い透明な糸が数本、蜘蛛の糸のように伝っています。
 
 ゆうこ先生の秘所を隠すものは何も無くなりました。
 布が隠していた場所にも、お腹のほうと同じなめらかそうな白い肌が、ただつづいていいます。
 
 毛穴のプツプツやシミとか黒ずんだところも、ホクロさえもないまったくツルッツルのスベッスベ。
 両腿の付け根付近だけがゆるやかにプックリと膨らんでいて、その行き止まりにほんの少し、スジの割れ始めが覗いていて、その周辺だけ少し肌色が濃くて。
 そこからも小さな雫が垂れ下がっていました。

 いやらしすぎるっ!
 綺麗すぎるっ!
 ゆうこ先生って、ズルイっ!
 心の底からそう思いました。

「ほらっ!両脚上げて、このいやらしい布きれを脚から抜いちゃってください。それでさっさと向こうのお部屋からお約束の水着を取って来ることっ!」
 
 私は、ゆうこ先生の真っ白な太腿を定規でペチペチ叩きながら、追い立てるように玄関先まで追いやりました。
 演技でもなんでもなく、エス的な気持ちがフツフツと沸き立っていました。

「5分以上かかったら、裸のままで私と一緒にそのエレベーターに乗って、全部の階のボタンを押して1階まで行ってもらいます。いちいち扉が開けば、どこかの階で誰かに裸を視てもらえるかもしれませんよ?」
 
 咄嗟に浮かんだ妄想をそのまま口にしました。

「そ、そんな…」
 
 ゾクッと感じちゃったみたいなゆうこ先生。

「いやだったら、さっさと取って来てください。今5時45分ですから、50分までです」
 
 玄関のドアを外側に開け放しました。
 12月の冷たい空気がゾワゾワーッとお部屋に流れ込んできました。

「あ、鍵を忘れちゃった!」
 
 外に一歩踏み出そうとしたストッキング以外全裸のゆうこ先生があわてて室内に戻り、すぐに鍵を片手に戻ってきました。

「何をもたもたしているのですか?」
 
 今日初めて、定規ではなく私の右手で、ゆうこ先生のお尻をかなり強めに叩きました。
 フワッとお肉にのめりこむような、いい感触。

 パッチーンッ!
 わかる人にはわかる、調教、懲罰、躾、お仕置き、などという単語を連想させる淫靡な音が、反響の良いエレベーターホールに鳴り響きました。

「あっあんっ!」
 
 つづいて、ゆうこ先生の甘えるような喘ぎ声。

「なにいやらしい声を出しているのですか。ほら、もう30秒経っていますよ?ひょっとしてワザとですか?そんなにエレベーターに乗りたいですか?そんなに誰かに視られたいですか?」
 
 何も考えなくてもイジワルな科白がスラスラと出てきました。

 黒いオーバーニーストッキングだけを身に着けたゆうこ先生の後姿が、蛍光灯に照らされて小走りにお隣のお部屋のドアのほうに駆け出していきました。
 お尻の左側にうっすら赤く、私の手形がついています。

 ありふれた日常を感じさせる殺風景なエレベーターホール。
つい数時間前、普通にお洋服を着た私とゆうこ先生がおしゃべりしながら立っていたエレベーターホール。
 郵便配達の人も宅配便の人も管理人さんも普段から普通にうろうろしているエレベーターホール。
 
 そんな日常的空間に、今はおっぱいとアソコとお尻を丸出しにしたゆうこ先生が、ご自分のお部屋のドアに取り付いて、鍵を開けようとガチャガチャやっていました。
 横向きになったゆうこ先生のおっぱいがプルプル揺れています。
 この寒さにもめげず、ゆうこ先生の乳首がお元気なことは、少し離れた私からもわかりました。

 その姿をしっかり目に焼き付けて、私はレッスンルームのドアをガチャリと閉じました。
 室内に戻った私は、ピアノの椅子に腰掛けて大急ぎで制服のスカートをまくり上げ、ショーツの上から股間に右手をあてました。

 グッショリ。
 少し触れただけで、からだがビクンと反応してしまいます。
 このままオナニー出来たら、どんなに気持ちいいだろう…
 
 思う間もなくショーツのゴムと肌の隙間に右手がもぐりこんでいました。
 当然左手は胸へ。
 ブラジャーの下で、やんちゃな乳首も力いっぱい背伸びをしたがっていました。
 ブラの裏地に擦れるたびに、ムラムラがどんどん大きくなっていきます。

 ああんっ!
 私も早くお洋服を脱いじゃいたい。
 私もゆうこ先生に裸を見てもらいたい。
 ゆうこ先生が戻ってこられるのを待ちながら、私の右手がショーツの中でクチュクチュ音をたてていました。


ピアノにまつわるエトセトラ 19