2010年6月27日

第二次性徴期と私 11

私が入ったレッスンコースには、同じ中学校の女の子が2人いて、そのうちの一人が私と同じクラスの子でした。
彼女は、川上愛子さんといって、クラスの女子の中でも目立っている人でした。
どちらかと言うと童顔で、いつもポニーテールなスポーツが得意そうなタイプ。

レッスンの初日に、終了後着替えているときに川上さんのほうから話しかけてくれました。
お話してみると、明るくて人好きのする性格で、お友達が集まってくるのもよくわかります。
好きな少女マンガがいくつも同じだったのでお話がはずみ、私もすぐ打ち解けました。
帰りの電車でもずっとおしゃべりしてました。

川上さんによると私は、
「クラスの女子がみんな知らない、って言うから、ちょっと話しかけずらかったのよね」
「いつも一人で本読んでるし、成績いいし、かと言って、陰気な感じではなかったから、ある意味、謎だった」
「あなたの近所に住んでいる子がいて、お家がすごく大きい、って言ったんで、ひょっとして、お嬢様?なんて噂して」
「一部の子たちは、あなたのこと面白がって『姫』って呼んでるわ」
だそうです。

川上さんとお友達になれたおかげで、学校のクラスでは川上さんのグループの子たちにまず紹介してもらえました。
姫がしゃべった、ってずいぶんからかわれました。
そうこうしているうちに、知ってる顔が一人もいなかったクラスにも、いつのまにか溶け込めていました。

そして、バレエのレッスンとやめられない妄想オナニーのおかげでしょうか。
私のからだは、中一の夏から中二にかけて、大きく成長していきました。
中一の夏休みが終わる頃までに、背が2センチくらい伸びて、胸もややふっくらとなり、最初のレオタードがさすがにきつくなってしまいました。
新しく買ってもらったレオタードも前と同じグリーンにしました。

そして、中学一年の二学期末頃には、普通に冬服を着ていてもよく目立つくらい、おっぱいがふくらんでいました。
走るとゆれて走りづらいくらい。
腰も張りが出てきて、その分ウエストのくびれも目立つようになります。
身長もさらに2センチくらい伸びました。
見る見る女性っぽいからだつきに成りつつありました。

「なんか最近、なお姫、すごく成長してね?」
お友達の女の子が、そんなことを言って軽くスクールカーディガンを着てる私の胸をもむイタズラをしてきます。

クリスマス間近の土曜日、母とターミナル駅までショッピングに出かけました。
新しいレオタードを買うためです。
今度はカップ付きのやつじゃなきゃダメです。
いつものスポーツ用品店で、なじみになった女性店員さんに試着室の中で、私のふくらんだ生おっぱいをしげしげと見られたときは、すごく恥ずかしいと同時に、少し感じてしまいました。
今回は、以前のより少しだけV字が鋭いデザインのレオタのグリーンと白の2着を買ってもらいました。

次に下着売場に行って、生まれて初めてソフトワイヤーが入ったブラジャーを買ってもらいました。
それまでは、小6の始め頃から、スポーツブラみたいな感じのかぶる式の下着、あれは正式にはなんて言うんだろう?
タンクトップの胸から下を切っちゃったような形の綿のやつ、私は『子供ブラジャー』 って呼んでました、を着けていました。
ふくらみが目立ち始めてからは、とりあえずソフトブラでごまかしていました。

その日は、母がサイズを選んでくれた、オーソドックスなデザインでレース付きの白とピンクと水色のプラとおそろいのショーツを買ってもらいました。
「本当は一週間分くらい買っちゃてもいいんだけど、なおちゃんのおっぱいは、まだまだ日々成長しそうだからね。着け心地みて、また買いに来ましょ」
「ちょっとでもキツくなったなと感じたら、すぐママに言いなさい。また測ってあげるから」
母は、コートの上から私の胸に軽くタッチして笑いました。

その前日に母とした会話は、今でもたまに思い出します。

ショッピングに出かける前の日の夜、お風呂に入った後、母に呼ばれてリビングに行きました。
その日は特別寒い日でしたが、リビングは暖房がよく効いていて快適です。
父はまだ帰っていません。
母は、ソファに座って、ぼんやりしていました。

「あら、なおちゃん。ごめんね。呼びつけちゃって。宿題は終わってる?」
「だいじょうぶ。なあにママ?」
母の隣に腰かけます。

「なおちゃん、最近だいぶ女性らしいからだつきになってきたでしょ?だから明日また、新しいレオタ、買いに行きましょう」
「嬉しい。ありがとう、ママ」
「それとね、ブラジャーもそろそろ、ちゃんとしたものを着けるようにしたほうが、いいと思うの」
「だから、それも明日買いましょう」

「それでね、あなたのサイズを測っておきたいの。ちょっと脱いでママに見せてくれる?」
私は、ちょっとどきどきしましたが、なんだか嬉しくて、急いでパジャマのボタンをはずしてはだけました。
言うまでもないですが、ノーブラです。
「へー、もうほとんど大人のおっぱいね。さわるよ、いい?」
私がうなずくと、ママの両手がやさしくわたしのおっぱいを包み込んで、少しだけ動かします。
「うん。いい感じに成長してる。なおちゃんキレイなおっぱいになるわよ」
「ちゃんと合うブラしてれば、カッコイイおっぱいになりそう」
「あんっ」
私は、少し声が出てしまいます。

やわらかくて暖かい手に包まれた私のおっぱいは、気持ち良くなってきて、どうしても乳首が疼きはじめます。
母の手にもそれは感じられているはずですが、何も言わず、しばらくそうしていました。

「はい。ありがとう。なおちゃんのサイズはわかったわ。もうしまっていいわよ」
突然手を離しながら、母はそう言いました。
「えっ?メジャーで測ったりしないの?」
私は、パジャマをはだけさせたまま、母に聞きました。
「ママにまかせて。ママが選んだブラをしていれば、なおちゃんもママみたいな美乳になれるわ」
母は嬉しそうにそう言って、私の頭を撫でました。

「ねえ、ママ・・・ママのおっぱいさわっていい?」
「あら、なおちゃん、さわりたいの?どうぞ」

私のほうに胸を突き出してくれます。
母は、ラベンダー色で七分袖のシルクのネグリジェを着ていました。
座っているし、ネグリジェもゆったりしているので、よくわからなかったのですが、胸を突き出したときに突起ができたので、ノーブラのようです。
ゆっくり両手を持っていき、シルクのつやつやとした感触とともに、母のおっぱいをゆるくつかみました。
私の手に余るほど豊かで、やわらかくて、弾力のあるおっぱいでした。
母は目を軽くつぶっています。
私にはうっとりしているように見えました。
私はそのまま自分の左頬を母の胸に押しつけました。
やわらかくて、シルクがすべすべして、いい気持ち。
母がいつもつけているコロンのいい香りがします。
人差し指で、突起を軽く撫ぜ撫ぜしてみました。
「あはん」
母が小さくため息を洩らしました。

「なおちゃん」
母はゆっくりと身を引いて、私を胸から離し、私の目を見て言いました。
「なおちゃんなら、もうわかると思うから、この機会に言っておくわね」
「なあに?」
「セックスのこと」

「なおちゃんは、これからどんどん女らしくなって、きれいな女性になるでしょう?」
「そうすると、男の人がいろいろ言ってくると思うの」
「なおちゃんもその男の人を好きになれれば、それはいいことなんだけど、なかなか世の中ってうまくいかないことが多いのね」
「男の人って、なおちゃんがかわいいっていうだけで、えっちなことしたがったりもするの。なおちゃんの気持ちなんか関係なくね」
「なおちゃんをどこかにさらって、無理矢理やっちゃおうとか、電車の中でからださわろうとか」
「だから、なおちゃんね。なおちゃんが本当に好きな人ができるまでは、あんまりセクシーな格好とか、お外でしないほうがいいと思うのね」
「好きな人のためにおしゃれするのは当然だけど、街を歩いてるすごく短いスカートの子たちとか、ママあんまり好きじゃないの。男の人に媚てるみたいで」
「なおちゃんには、エレガントでいてほしいの。どう?」

「うん。わかってる。私もあんな格好はしたくない」
今パジャマの胸をはだけている私のくせに、真剣にそう思っています。

「これから、なおちゃんのまわりのお友達にも、誰かとえっちしたとか、そういう話題が増えてくると思うの。でもね、そういうのに振り回されないで、なおちゃんは、本当にしたい人とだけ、そういうことをしてほしいの」
「街を歩いているとね、モデルになりませんか、とかタレントになりませんか、なんて誘ってくる人たちもいるけど、あれは絶対ついてっちゃだめよ。お金騙し取られたり、えっちなことされちゃうらしいから」
「そういう悪い人たちもいっぱいいるっていうことを覚えておいてね。あと自分の身を守る方法も」

「やよい先生が、護身術教えてくれてるよ。やよい先生、空手と合気道もやってたんだって」
バレエレッスンの合間に、百合草先生が、悪い男から身を守るため、と言って、ときどき、痴漢されたときの腕のひねり方とか、後ろから襲われたときの避け方や反撃の仕方なんか教えてくれていました。
「あらー、そうなの。あの先生カッコイイわねえ」

「だからね、なおちゃん。自分を安売りしないでね。あなたがいいなと思った人にだけ、セクシーになりなさい。それが言いたかったの」
そう言って、私を抱き寄せて、自分の胸にぎゅっと押し付けてくれました。
「ありがとう、ママ」
私もママのウエストに両腕をまわして、負けないくらいぎゅっと抱きしめました。
「はい。それじゃあ、いくらきれいだからって、おっぱい見せびらかせていないで、パジャマのボタンして、おやすみなさい」
からだを離しながらママはそう言うと、私の右の乳首を指で軽くピンって弾いて笑いました。

次の年の春、中学二年に進級してクラス替えがありましたが、愛子ちゃんたちのグループの子たちみんなと同じクラスになれました。
愛子ちゃんたちとは、遊園地に行ったり、映画見に行ったり、プールで遊んだり、お泊り会したり、いつも仲良く遊んでいました。
入学式の頃の憂鬱が嘘のように楽しい毎日でした。

二年生でも私は図書委員になりました。
一年の最初の委員決めのときに、担任の先生の推薦でなってから、ずっとやっていました。
おそらく、小学校からの連絡票に、この子は読書好きって書いてあったのでしょう。

バレエ教室も一度も休まずに通っていました。
バーレッスンを一通り終えて、センターレッスンに移りました。
百合草先生からは、
「森下さんは、からだが柔らかいし飲み込みが早い」
と、よく褒めてもらっていました。

家では、相変わらず休日以外父の顔はほとんど見れませんでした。
母は、近所のお友達や大学の頃のお友達と旅行やパーティなどでそれなりに忙しそうです。
何か習い事も始めたみたいなんですが、うまくなったら教えあげる、と言って、まだ教えてくれません。

私は、一時ほど性欲が高まることは少なくなっていましたが、相変わらず妄想オナニーは楽しくて仕方ありませんでした。
そんな比較的まったりした日々を過ごしながら、中学二年生の夏休みが始まろうとしていました。


トラウマと私 01

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