2010年9月12日

また雨の日にカクレガで 09

「ねえ、カズキくん。お医者さんごっこする前の最後の質問なんだけど、ここって電気点いてたら、神社のほうから、ここに誰かいるってわかっちゃうんじゃないかな?」 
二人、立ったままスポーツドリンクとオレンジジュースを飲みながら、入口の脇の壁に寄りかかってお話ししています。
もしも電気がマズイようだったら、消しちゃって、薄暗い中でやるのも淫靡で良いかもしれませんが。

「えーとね。それはね、この前、えーと5月の、いっぱいお休みがつづく、最初の日にね、けんちゃんがお父さんと、ボクんちに遊びに来てね、言ってたの」 
「パパとけんちゃんのお父さんが、お酒飲みながらお話してたのね。前は、ここに誰か来て電気つけると、神社のほうからすぐわかったんだって。でもね。今は、木の葉っぱがたくさんになっちゃて、見えなくなっちゃたんだって。木の葉っぱを切るのにもたくさんお金がかかるから、とうぶんこのままだって」
「そしたらママが、それってなんだか危ないんじゃない?って言ったの。そしたら、けんちゃんのお父さんは、わはは、って笑って、みんないい子だから、心配しなくてもだいじょうぶだって。最近の子供は、お空が暗い日にはバクダン山に入らなくなちゃったから、もし、そんな子がいたら、その子はおおものだって」 
「ねえ、お姉さん、おおものってなあに?」 
「勇気がある、っていう意味かなあ?」 
「そっかー。じゃあボクたち、勇者だね」

ちょっとまだ蒸し蒸ししてますが、だいぶこの空間にからだも慣れてきたようです。
すっかり安心した私は、おどけた感じで宣言します。

「それじゃあ、お医者さんごっこを始めまーす。お医者さんの先生をやりたい人はー?」
「はいっ!」 
間髪入れずに、カズキくんが高く手を上げました。
「じゃあお姉さんは、患者さんね。恥ずかしいなあ。でもしょうがないねえ・・・」
私は、胸の前で腕を交差して隠すようにしながらモジモジしてみます。
カズキくんの目が爛々と輝いてきます。
「じゃあ決まりだね。準備しよう」

カズキくんは、まっしぐらって感じで箪笥に取りついて、いろんな段の引き出しを開けて、必要な用具を取り出しています。
私は、学校机一つを真ん中に置いて、椅子を2脚、対面するように置きました。
もう一つの机は、入口近くに置いて、自分の物置場にします。
カズキくんが、箪笥からひっぱり出してきたのは、おもちゃの聴診器、おもちゃの注射器、ピンセット、壁塗りに使うような刷毛一本、白衣、これはたぶん誰かのパパの古着な白ワイシャツでしょう、と、ノートとエンピツでした。

刷毛は斬新です。
私の頃には、これはなかったなあ。
カズキくんにどうやって、これで責めてもらおうか?
淫らに考えてしまいます。

で、実はこのとき私は、肌にベットリ貼りついているブラウスを一刻も早く脱ぎたくて仕方ありませんでした。
こまかい雨や林の葉っぱの水滴にしっとり濡れてしまったブラウスは、蒸し暑さも手伝ってムレムレで気持ち悪いことこの上ありません。
下に着けている水色のブラも完スケで、カズキクンの視線が頻繁にそこに泳いでいるのも、気づいていました。
そのブラもジットリ湿っていて、気持ち悪いし・・・
そんな感じだったので、お医者さんごっこの出だしは、ちょっと情緒に欠けてしまいました。

カズキクンは、白ワイシャツを羽織って椅子に座っています。
机の上にお道具を並べ、片手にノート、片手にエンピツを持って、患者さんを待っている先生の演技を始めています。

「ねえ、カズキくん。ごめん。たんま」
私は、とりあえずの不安を取り除いておこうと、たんまをかけます。
さっきまでお医者さんだったカズキクンの表情が素に戻ります。
「ごめんね。せっかく、お医者さんになってたのに・・・」 
「あ。うん。別にいいよ。なあに?」 
「その箪笥の中に、ハンガーあるかなあ?あ、ハンガーって、お洋服を掛けるやつね」 
「たぶん、あった」 
カズキくんは、箪笥に駆け寄って、いろんな段を開けたり閉めたり、がさごそした後、無事ワイヤー製のハンガーを二つみつけてくれました。

その間に私は、自分のカバンから大きめのバスタオルとウエットティッシュの袋を取り出して、自分の机に置きました。
「ごめんね、カズキくん。これでもう準備おっけえだから」
雨がまた強くなってきたようで、天井の布をパタパタパタと激しく叩いています。
幸いなことに、開け放した入口とは違う方向に風が吹いているようで、雨が吹き込んで来ることはないみたい。
その代わり、だいぶ蒸し暑さが上がって、じっとしてても額や首筋から汗がポタポタ垂れてきます。
時折ちょっと強い風が吹くと、天井からぶら下がった裸電球もぶらぶらゆれて、私とカズキくんの影がゆらめきます。

私は、ウエットティッシュを四、五枚抜いて、カズキくんに渡しました。
「これでよーくお手てを拭いてね。拭き終わったら、今度こそ、お医者さんごっこの始まりよ」
カズキくんは、渡されたウエットティッシュ二枚を使って、丁寧に両手の指と手のひらを無言で拭いました。
そして、あらためて片手にノート、片手にエンピツを持ちます。

「それとね、カズキくん?」
私は、すごくえっちな顔になっていると思います。
「カズキくんがお医者さんになって、お姉さんのからだをさわると、きっと、お姉さんは苦しそうな声を出すと思うの」
「でもそれは、苦しいんじゃないの?わかる?」
「うん。知ってるよ。楽しいいんだよね。さとしにーちゃんが言ってた」
「そう。気持ちいいと、女の人はヘンな声が出ちゃうの。びっくりしないでね」
「うん。ボク、だいじょうぶ」

私は、カクレガの入り口に立って架空のドアをノックするフリをします。
「コンコン」
「どうぞー」 
とカズキくん。
ドアの開け閉めのフリをしながら、
「失礼します」
と軽くお辞儀をして、カズキくんのほうへ歩いていき、机をはさんだ正面の椅子に座りました。

「今日はどうしました?」
カズキくんが、お芝居がかった声で聞いてきます。
わー、懐かしいなあ。
私たちの頃から、この台詞も変わらないんだなあ。
ちょっとノスタルジー。

「このへんがちょっと痛くて・・・」
私は、濡れたブラウスから透けている水色ブラの右カップを、軽く右手で押さえました。
「それはいけませんねえ。お名前は?」
カズキくんがノートにエンピツを走らせるフリをしながら聞きます。
「なお子です」
「それじゃあ、なお子お姉さん。ちょっと見てみましょう。それを取ってください」
カズキくんの小さな指が、私のブラウスを指さします。
あーーーん!
なんだかどきどき、ワクワクです。

私は、ブラウスのボタンを一つずつゆっくりはずし、全部はずしてから、すごく恥ずかしそうな演技でおずおずとブラウスをはだけました。
そして、両手を胸の前に交差して胸を隠すポーズでうつむきます。
ブラが全体に湿っていて、早くはずしたい・・・
カズキくんは、一部始終を食い入るように見ていましたが、思い出したように、おもちゃの聴診器を耳につけました。

「では、見てみますから、手をどけてください」
「でも・・・恥ずかしいですう」
そう言いながらも、ゆっくり腕を開きました。
カズキくんは、しばらくじーっと、私のブラの胸の谷間を見つめてから、恐る恐る聴診器を持った手を私の肌に近づけてきました。

聴診器がブラの布地右下の肌にまず、あたりました。
金属のヒンヤリした感触が気持ちいい。
そして聴診器は、ブラより下の肌を右左にさまよった後、今度はブラより上の肌を、首筋あたりまでさまよい、最後に、おずおずとブラの上から、左のおっぱいに押し付けられました。
「あはんっ!」
小さくためいきが漏れてしまいます。

「先生。これ、じゃまですか?」
私は、自分のブラを指さして聞きます。
「は、はい。そーですね」
カズキくんが真剣にうなずきます。
「ちょっと待っててください・・・」
私は、席を立って入口のそばまで行きました。

本当は、カズキくんにブラのホックをはずして脱がせてもらいたかったのですが、濡れたブラの感触がどうにも耐え難かったので、さっさと自分で脱ぐことにしました。
せっかく、フロントホックだったのにな・・・
なんて考えながら、カズキくんに背中を向けて、まずブラウスを取り、ハンガーに掛けて、風通しの良い入口のところに吊るします。
ちょっと蚊取り線香臭くなっちゃいそうだけど、しょうがありません。

次に前ホックをはずしてブラを取り、バスタオルを裸のおっぱいに押し付けて隠しながら、ブラウスを掛けたハンガーにブラも吊るしに行きました。
わざとカズキくんには、裸の背中しか見えないようにして、丁寧に上半身をバスタオルで拭きました。
かなり汗ばんでいたので、拭いただけでもすごく気持ちいい。
その間中カズキくんの視線を、背中にビンビン感じていました。
そして、今度は裸のおっぱいを両腕を交差して隠しながら、カズキくんの前の椅子に戻りました。
尖った右乳首だけチラっと見えるようにわざとビミョーに腕をずらしているのは、もちろんお約束です。


また雨の日にカクレガで 10

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